【保健師】業界情報これからも産業保健師を続けていきたい理由
2024年01月25日
こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
産業保健師として働いている皆さん、あなたが医療機関の臨床現場を離れて企業に入り、産業保健師として働く理由は何でしょうか?どんな魅力があるのでしょうか?今回の記事では、「これからも産業保健師を続ける理由」について考えるきっかけとなるようなお話をしたいと思います。
産業保健師に転職した・転職を目指したきっかけは?
「産業保健師として頭打ちを感じている」と今考えている方は、この機会に「看護師としてのキャリアの棚卸」をしてみてはいかがでしょうか。そう、産業保健師ではなく、「看護師」としてです。そもそも産業保健師は「看護師+保健師+企業で就業」という条件が満たされなければ実現しない職業です。
看護師と保健師の資格を取得し、就職先を探す時に大多数の方は病院や自治体を選んで就職する人が多い中、なぜあなたは「企業で働く産業保健師」になったのでしょうか。一度は看護師として病院勤務などを経験して、そのまま勤務を継続することもできたはずです。しかしそうはせずに、何かしらの理由があって医療機関の現場から離れることを決意し、今に至っている。そこにはどんな経験や思いがあったのでしょうか。
もちろん雇用形態や勤務体系など条件的な違いを選んで産業保健師になったという方もいると思いますが、本当にそれだけでしょうか。これからは一企業人として自らもキャリア形成を考えていく必要があります。「医療職の資格を取ったから安泰」という時代ではないのです。
なぜ産業保健師を続けるのか?
あなたは産業保健師として、どのくらいの期間を過ごされてきて、どんな企業で働き、どんな産業保健に携わってきたでしょうか。産業保健には法的に対処すべき事項が定められていますが、ただそれだけを遵守していればいいということはありません。
治療と仕事の両立支援ナビ(厚生労働省)の両立支援の取組事例によると、第一電機工業株式会社では「従業員が特定疾患に認定された病気に罹患し入院することになった」ことがきっかけで、当時の総務部長・総務課担当・衛生管理者・工事部門長・直属の上司とで従業員の治療と仕事の両立支援体制を確立した、という事例があります。
何気ない日常生活の中であっても、青天の霹靂のような事態に遭遇することはあります。そうした事態に直面してから体制を整えるのも大事ですが、重要なのは未然に防ぐことであり、起きたとしても被害を最小限に留められる体制を確保しておくことだと考えます。
今のあなたができること、足りないと感じることは何でしょうか。なぜ産業保健師を続けたいと思うのでしょうか。産業保健業界に関してだけでなく、自分のこれまでの経歴や今後どうしていきたいのかについて、ご自身の看護観も含めて今一度考え直してみましょう。
参考:治療と仕事の両立支援ナビ 両立支援の取組事例
https://chiryoutoshigoto.mhlw.go.jp/case/case_35.html
これからの展望を考えてみましょう
人材を資本として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげていく「人的資本経営」。従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」。こうした「企業の中にいる人」に着目した経営スタイルが台頭する中で、若手の人材確保には難航し、従業員の高齢化は加速しています。
しかも、せっかく確保した若手人材も、若い=健康状態が良好ということでもありません。学生から社会人になったばかりの20代は不規則な生活習慣を送りやすい上、最近は若者を中心に中高年世代でも薬の過剰摂取である「オーバードーズ」が横行し、社会問題の1つとしてメディアで取り上げられています。
どの年代においても、「心理的不安を抱え、(中にはそれを解消するために健康に害悪な手段を取り)不健康な状態で働き続ける」プレゼンティーイズムをどのように解消していくかが、健康経営でも重要な課題となっています。
そして、2024年度の健康経営優良法人認定制度(大規模法人部門)では、「ワークライフバランスの推進」という項目で、「適切な働き方の実現に向けた取り組み」に加えて新たに「育児・介護と仕事の両立支援の取り組み」が追加されました。両立支援は病気治療の他に育児・介護の3つからなります。産業保健師として医療知識だけを向上させるのではなく、いかにそれを安心・安定的に社会生活を送るための手段に反映させられるか。これらを考えていくのも、産業保健師として重要な役割になるのではないでしょうか。
【まとめ】「これからも産業保健師を続けていきたい理由」を考える
時代と共に文明が発展すれば、それに伴い人の健康課題も変化していきます。それらをいかに解消し、より良い社会を創り続けていくために、産業保健師の重要性はますます高まると考えます。ぜひ一度、あなたの看護観と共に産業保健師としての在り方を考え直してみてください。
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