【保健師】体験談産業保健師と学校保健師、同じ保健師でも違いはどこに?
2015年08月26日
こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
産業保健師とは企業などに勤める保健師を指し、学校保健師は主に大学や専門学校
に勤める保健師のことをいいます。勤め先が違うというのはもちろん、もうひとつの
大きな違いは「対象になる人」です。産業保健師は企業などで働く従業員であるのに
対し、学校保健師は学生、または大学や専門学校で働く人々という違いがあります。
産業保健師の仕事も学校保健師の仕事も、健康診断を行ったり健康相談にのったり
体全般のケアから心のケアまで行うという点においては同じです。しかし対象者が
違うことで気をつけるべきことや、業務内容に多少の違いはあります。同じ保健師と
いえども、具体的にはどんな違いがあるのでしょうか。探っていきます。
産業保健師の対象者は社会人
よりよい環境で働けるようサポート
産業保健師が対応するのは、社会人。新卒で1年目という人もいれば定年間近の勤続30年という人もいるなど、
さまざまな違いはありますが、みなさん立派な社会人です。従業員たちが心身ともに健康で働けるようサポートするのが仕事です。
一般的な業務内容として「健康診断の実施」や「保健指導」、安全と健康の正しい知識を広めるための「セミナー開催」、近年問題に
なっている「メンタルヘルス対策」などがあります。またメンタルヘルスケアに関しては対策だけではなく、休業を余儀なくされた従業員に
対して、復職のためのサポートを行うのも大事な仕事になります。これは学校保健師にはない仕事のひとつです。復職のためのサポートの
具体的な流れは以下のとおり。
1)病気休業開始及び休業中のケア
2)主治医による職場復帰可能の判断
3)職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
4)最終的な職場復帰の決定
5)職場復帰後のフォローアップ
この流れに沿って、産業保健師や医師が中心となりサポートを行います。
※厚生労働省 独立行政法人労働者健康福祉機構「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」参照
学校保健師の対象者は主に学生
ときには職員のサポートも必要に
大学で働く学校保健師が対応するのは、主に18歳~22歳の学生。社会人になる一歩手前の人たちといえます。一般的な仕事は、怪我の
対応や病気の応急処置、健康診断、保健指導、衛生指導などになりますが、メンタルヘルスケアが求められる場面も増えているようです。
大学生になり初めてのひとり暮らしなどで不安を抱える人、就職難でストレスを抱える人、いじめ問題に悩む人など、大学生には大学生の
悩みがあり心が不安定になっているもの。そうした悩みを聞き、相談にのるのも保健師の大切な仕事なのです。彼らが有意義な大学生活を
送れるよう、サポートすることが求められています。
また学生だけではなく、大学などで働く職員の健康を維持するのも、学校保健師の役割です。学生と同じように職員に対しても、
「健康診断」「保健指導」「メンタルヘルスケア」などを行います。
産業保健師と学校保健師
業務内容に大差はないが相手にあわせた対応を
具体的に仕事内容をみていくと、「怪我や病気の手当て」「健康診断」「保健指導」「セミナー開催」「メンタルヘルス対策」などを
行う点では、産業保健師も学校保健師も大きな違いはありません。
しかし一般的に「社会人」の応対をする産業保健師と「学生」の応対をする学校保健師が同じようなやり方で業務を行っていては、
スムーズに回らないこともあるでしょう。特にメンタルヘルスケアでは、一人ひとりに適した対応が求められます。それぞれの相手に
合わせたやり方でコミュニケーションをとることが、一番の肝になります。産業保健師も学校保健師も、相手とじっくり話しをして相手に
あわせた応対を心がけたいものです。
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