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【保健師】業界情報産業保健師の離職率は本当に高い?理由と対策を徹底解説!

公開日:2016年01月21日
更新日:2025年05月30日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

「産業保健師は働きやすいって聞くけど、離職率ってどうなんだろう?」
「どういった理由で産業保健師が辞めるのかを知りたい」
「ずっと働ける職場を選びたいけど、見極めるポイントがわからない......」
このような悩みを持つ人のために、アポプラス保健師のライターチームが疑問を解決する記事を執筆しました。

産業保健師の離職率が高いかどうか、気になっている方もいるでしょう。本記事では、産業保健師の離職率や主な離職理由、ずっと働くために必要な対策と職場を選ぶポイントなどを解説します。ぜひ、キャリア選択や転職の参考にしてください。

目次

産業保健師の離職率は高い?

産業保健師の離職率は高い?

ここでは、産業保健師の離職率が高いのかどうかについて確認していきましょう。離職率の高い職場と低い職場の特徴も解説していきますので、産業保健師の離職率について気になっている方は参考にしてみてください。

産業保健師の離職率

産業保健師の離職率に関する公的なデータはありません。ただし、保健師以外の職種も含む「医療・福祉」や、行政保健師の離職率について調査が実施されているため、参考に紹介します。

厚生労働省が公表している「毎月勤労統計調査 令和7年1月分結果速報」によると、「医療・福祉」の1カ月間の離職率は1.43%です。

最も離職率が低い業種は「電気・ガス業」で0.66%、最も高い業種は「生活関連サービス等」で2.41%であり、「全産業」では1.67%でした。「医療・福祉」の1.43%は、「全産業」と比較しても大きな差はないため、標準的な数値と考えられます。

そして、1年間の離職率については次の報告があります。厚生労働省が公表している「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、「医療・福祉」は2023年1年間の離職率が14.6%です

最も離職率が低い業種は「複合サービス事業」で7.8%、最も高い業種は「生活関連サービス業・娯楽業」の28.1%であり「全産業」では15.4%でした。「医療・福祉」の1年間の離職率も、平均的な数値と考えられます。

また、公益社団法人日本看護協会が公表している「2024年 病院看護実態調査」によると、2023年度は正規雇用看護職員の離職率が11.3%でした。

なお、厚生労働省が公表している「令和6年度保健師活動領域調査(領域調査)」の数値を基に計算すると、常勤行政保健師の2024年度の離職率は約4.7%(※)でした。産業保健師の離職率に関する公的なデータはないものの、行政保健師の離職率を参考にすると、産業保健師の離職率は看護師と比べて低い可能性があります。

※常勤保健師の退職者数1,862人÷常勤保健師の人数39,205人=約4.7%

産業保健師の離職率が高い職場と低い職場の特徴

産業保健師の離職率は、職場環境によって大きく左右されます。離職率が高い職場と低い職場には、それぞれ特徴があります。

以下のような職場は、離職率が高くなる傾向があるため注意してください。

  • 保健師1人あたりの仕事量が多い
  • 残業が多い
  • 人間関係のトラブルが多い
  • 給与や待遇に満足できない
  • やりがいを見出せない

このような職場環境は、心身への負担が大きく、ストレスの蓄積により離職につながる可能性が高まります。

一方、離職率が低い職場では、以下のような特徴があります。

  • 定時で退社できる
  • 給与や待遇に満足できる
  • 的確で理解しやすい指導を受けられる
  • 人間関係が良好である
  • やりがいを感じられる

このような職場環境は、ワークライフバランスが充実し長期的に安定して勤務できるため、離職率も低く抑えられると考えられます。

産業保健師が離職する主な理由

産業保健師が離職する主な理由

ここでは、産業保健師が離職する主な理由を4つ紹介します。

業務内容のミスマッチ

自分が考えていた業務内容の理想と現実のミスマッチは、主な離職理由の1つです。

具体的には、以下のような点で働きづらさを感じる保健師がいます。

  • 事務作業が業務の大半を占める
  • 雑務を依頼される
  • 会社の健康管理に対する方針と自分の意見が合わない

このような職場環境の場合、自分の理想とする保健師としての仕事が思うようにできないため、やりがいを感じられず離職するケースがあります

労働環境や待遇面

離職する理由は、以下のような労働環境や待遇面の場合もあります。

  • 保健師1人あたりの仕事量が多い
  • 休みにくい
  • 残業が多い
  • 給与が安く昇給も期待できない

このような職場環境では、保健師の負担が大きいため疲弊してしまい、離職することにつながります

キャリアアップの難しさ

次のようなキャリアアップの難しさも離職理由の1つです

  • 自分の専門性を活かせない
  • 適切に評価されない

業務内容のミスマッチのパートでも紹介しましたが、事務作業や雑務が多い職場では専門的な知識を活かせないと感じる保健師がいます。自分の専門性が活かせない場合には、思い描いていた通りの経験が積めないケースも多いため、キャリアアップが難しくなります。

また保健師の評価基準が確立されていない企業や、保健師の業務内容に理解が乏しい企業では、適切な評価が得られないと感じることもあるでしょう。このようなキャリアアップが難しいと感じる職場の場合、「このままでは成長できない」と危機感を抱き、転職を視野に入れる保健師も少なくありません。

人間関係の問題

人間関係の問題も、主な転職理由にあげられます。

  • 相談相手がいない
  • 孤独を感じる
  • 同職種間のトラブル
  • 上司や社内の人に仕事を理解してもらえない
  • 企業の雰囲気や文化が合わない

企業に在籍する保健師が1人の場合、孤独を感じたり、「すべての責任が自分にかかっている」とプレッシャーを感じたりするケースがあります。反対に保健師が複数在籍している職場では、保健師同士の方針の違いやモチベーションの差を感じてつらいといった悩みを抱えることもあるのです。

このように、保健師同士や、社内全体のさまざまな人間関係が理由で離職する産業保健師がいます

以下のコラムは、保健師がつらいと感じたときの対処法や、なるべくつらい思いをせずキャリアを築く方法を紹介しています。今の仕事がつらいと感じている保健師の方は、参考にしてみてください。

産業保健師が「辛い」って本当?理由を解説

この記事では、産業保健師が業務において辛いと感じる理由や対処法を紹介します。

産業保健師がずっと働くために必要な対策・職場の選び方

産業保健師がずっと働くために必要な対策・職場の選び方

ここでは、ずっと働きやすい職場の特徴や長く働くための工夫、職場を選ぶポイントなどについて解説します。

  • カレンダー通りの休みが取得できる
  • 定時に退社できる
  • 有休を取得しやすい
  • 休暇制度が整っている
  • 研修やキャリアアップの機会がある

このような職場環境は、ライフスタイルが変化しても働きやすいでしょう。

また、産業保健師が保健活動を行うためには、社内の協力が欠かせません。
次のような職場であれば、保健師の活動について理解を得やすいでしょう。

  • 産業医や人事部との連携体制が整っている
  • 保健師の業務内容や役割が社内に浸透している

待遇や他部署の協力の有無が、働きやすさに影響を与えます。保健師への待遇がよく、社内の協力を得やすい企業が、長く働き続けやすい職場といえるでしょう。

ずっと働くための働き方の工夫

産業保健師としてずっと働くためには、働き方を工夫することも大切です

具体的には、以下の点を心がけるとよいでしょう。

  • 企業の健康管理に対する方針を理解する
  • 自分から積極的にコミュニケーションを取る
  • 産業医や他部署と連携する
  • スキルアップを意識する
  • 自分自身の心身の健康に配慮する

産業保健師として長く働くためには、社内の協力が不可欠です。自分から積極的にコミュニケーションを取ることで、業務内容を理解してもらい、気軽に話しかけやすい雰囲気を作りましょう。

また、スキルアップを意識することも必要です。書籍やセミナーを通して新しい情報を学んだり、資格を取得したりすることでスキルを向上させましょう。新しい業務内容を取り入れることも、経験値を上げ、スキルの幅を広げるよい方法です。

自分自身の健康に配慮することで、長く働き続けるための基盤を作りましょう。健康への配慮は、社内に健康管理の重要性を示し、協力を得ることにも役立ちます。企業でずっと働き続けたいと考える場合は、このような働き方の工夫を取り入れてみるとよいでしょう。

ストレス解消法

産業保健師は、悩みを抱えることもある一方で、専門性を活かし社員の健康状態や職場環境を改善できるやりがいのある職業です。ただし、専門的な知識を活かすためには、スキルアップが欠かせません。

しかし多忙な業務をこなしながら、スキルアップに取り組んでいると、ストレスが蓄積することも珍しくありません。できるだけストレスがかからない環境で働き、ストレスの解消を心がけることが重要です

業務量が多く感じたり定時に退社できない状況が続いたりする場合は、業務内容や業務量の調整を上司に相談し、生活リズムを整え十分な睡眠を取ることが大切です。そして、休日にはリフレッシュできる過ごし方を心がけましょう。

趣味・友人との会話・外出・軽い運動などの時間を作ることで、ストレス解消効果が期待できます。忙しくてなかなか時間がとれない場合には、保健指導の面談後に5分間ストレッチをするなど、少し身体を動かすだけでも効果があります。

また保健師が1人の企業に在籍している場合には、孤独感や周りに相談できない環境がストレスの原因になっているケースが多い傾向です。職場の他業種の人に積極的に話しかけたり、社外の保健師の集まりに参加したりして、ストレスを解消するようにしてください。

うまくストレスを解消し、心身の健康保持を心がけましょう。

産業保健師の職場選びでチェックすべきポイント

職場を選ぶ際は、自分がどのような働き方をしたいか明確にしたうえで、自分に合った職場を選ぶことが重要です

待遇面については、以下の項目をチェックしましょう。

  • 勤務時間、休日
  • 基本給
  • 賞与
  • 手当
  • 昇給
  • 社会保険
  • 休暇制度

産業保健師は企業によって給与面などに大きな差があるため、基本給や賞与だけではなく、手当の有無なども含めて待遇面をよく確認するようにしてください。また、時間外対応の有無や頻度など、通常の勤務時間以外についても確認しておくのをおすすめします。

その他、以下もチェックしておくとよい項目です。求人票からわからない情報は、見学や面接で確認するとよいでしょう。

  • 企業の健康管理に関する方針
  • 具体的な業務内容と役割
  • 人事部や他の部署との連携体制
  • 保健師の人数
  • 職場の雰囲気や文化
  • 研修や教育制度

長く働くためには、このような項目を確認し、自分に合った企業を選ぶことがポイントです。

まとめ|産業保健師の離職率と対策を知りずっと続けられる職場に就こう!

産業保健師の離職率について、公式なデータはありません。しかし「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、「医療・福祉」の離職率は16.0%でした。「2023年 病院看護実態調査」では、正規雇用看護職員の離職率は11.8%。「令和6年度保健師活動領域調査」では、常勤行政保健師の離職率は4.7%でした。

産業保健師の離職率に関する公的なデータはないものの、行政保健師の離職率を参考にすると、産業保健師は離職率が看護師と比べて低い可能性があります。産業保健師が離職する主な理由は、業務内容のミスマッチ・労働環境や待遇面に対する不満・キャリアアップの難しさ・人間関係に関する問題などがあります。

産業保健師がずっと働くためには、働き方の工夫や、ストレス解消が大切です。産業保健師としてキャリアアップなどを考えている保健師の方は、アポプラス保健師におまかせください。アポプラス保健師は、保健師向けの人材紹介サービスです。お気軽にアポプラス保健師にご相談ください。

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