【保健師】業界情報産業保健師の志望動機の書き方!採用担当者が重視するポイントと例文
公開日:2023年10月25日
更新日:2025年06月25日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
「産業保健師として応募する際にどのような志望動機を書けばいいの?」
「保健師経験はあるけど、産業分野の経験がないからアピールポイントに迷っている。」
「未経験から産業保健師を目指す場合、何をアピールすればよいか知りたい!」
このような悩みを持つ人のために、アポプラス保健師のライターチームが疑問を解決する記事を執筆しました。
産業保健師を目指している方にとって、履歴書の志望動機欄の書き方は迷うところだと思います。「貴社のために働きたい」という熱意をどのように伝えれば好印象を持ってもらえるのか、悩むことも多いはずです。
本記事では企業の採用担当者が重視するポイントを確認したうえで、具体的な志望動機の書き方を紹介します。未経験であっても、これまでの業務経験やコミュニケーション力、健康支援に対する想いなどをうまく言語化することで、採用担当者の心に響く志望動機を書けます。志望動機を書く際に参考にしてください。
目次
- ・産業保健師の志望動機で採用担当者が重視するポイント
- ・産業保健師の志望動機を考えるポイント
- ・産業保健師の志望動機を作成するステップ
- ・【ケース別】効果的な産業保健師の志望動機の書き方
- ・産業保健師の面接で志望動機を伝える際の注意点
- ・産業保健師の転職は人材紹介サービスの活用がおすすめ
- ・まとめ|産業保健師に応募するなら志望動機の内容に力を入れよう
産業保健師の志望動機で採用担当者が重視するポイント

志望動機の書き方を考える前に、採用担当者が志望動機のどのようなポイントを重視して見ているのか、確認しておきましょう。
採用担当者は、自社のために少しでも優秀で、なおかつ社風にあった産業保健師を採用したいと考えています。志望動機から応募者の想いを見極めようとしているため、特に以下のようなポイントを見ています。
企業の健康管理に対する熱意
産業保健師の役割は、健康診断や日々の相談対応を通じて従業員が抱える健康問題を早期に見つけ出し、元気に長く働き続けられるようサポートすることです。病気の患者さまを看る看護師や、地域の幅広い年齢層の方に対応する行政保健師とは、少し役割が異なります。
そのため、志望動機の作成ではこのような産業保健師の役割を正しく理解しているかが見られる点には注意してください。その役割に対してどのくらいの熱意を持って、従業員のための健康管理や、保健指導に取り組もうとしているのかという姿勢が重視されます。
自身の経験やスキルが企業のニーズに合っているか
企業は、自社にとって有益な人物を産業保健師として採用したいと考えています。応募者のこれまでの経験やスキルが、企業の必要としているものかどうかは大切なポイントです。
履歴書に自身の経験やスキルを記載する際は、単に経歴を並べるのではなく、「企業が求める人物像」や「ニーズに合っているか」という視点を持つことが大切です。
応募先の業種や事業内容を踏まえ、それに自分の経験やスキルがどう役立つのかを意識して記載すると、説得力のある内容になります。
企業の理念やビジョンとの整合性
企業には、自社の事業を発展・継続させていくための理念やビジョンがあります。その企業の一員として同じ方向を目指していける人材かどうかが求められます。
採用担当者は志望動機を読みながら自社の考え方との整合性についても確認しているため、企業の理念やビジョンを把握してから志望動機を考えましょう。
産業保健師の志望動機を考えるポイント

産業保健師の採用試験を受ける際、受けたいと思うに至った理由は自分のなかにいろいろあると思います。簡単に言語化できるような明確なものばかりではないため、履歴書の志望動機にはどう書けばよいのかと迷ってしまうこともあるでしょう。
そのような場合には、以下のポイントに注目して志望動機を考えてみてください。
働く人の健康を支える視点がカギ
企業で働きたいから産業保健師を目指している方もいるでしょう。その場合には、「なぜ企業で働きたいと思ったのか」について考えてみてください。
産業保健師の役割は、企業で働く従業員の健康を守り、快適な職場づくりに貢献することです。その視点をしっかり持ったうえで、自身の経験やスキルがどのようにその役割に活かせるかを考えてみましょう。
これまでのキャリアや学びを振り返りながら、「自分だからこそできる貢献」について言語化することで、より具体性のある志望動機に仕上がります。
なぜ病院・行政ではなく企業で働きたいのか?
産業保健師が果たすべき役割は、病院で働く看護師や行政機関で働く行政保健師とは少し異なります。たとえば、病院はすでに病気になってしまっている方がかかる場所です。
それに対して産業保健師は、自社で働く従業員の健康を維持し、快適な職場環境をつくるために働きます。従業員自身が認識している健康課題だけでなく、本人が自覚していない健康課題も見つけて、保健指導などのサポートをします。健康管理や病気予防が産業保健師の重要な役割であり、この役割を担える点が企業で働く魅力でしょう。
病院や行政ではなく企業で働くからこその魅力を明確にし、それを踏まえた志望動機を考えてみてください。
産業保健師として活かせる自分の強み
産業保健師として働くうえでの経験やスキルを持った応募者であれば、採用される可能性が高まります。また、担当者もぜひ採用したいと考えるでしょう。仕事に対する熱意も大切ですが、産業保健師として活かせる強みがあれば即戦力としての活躍を期待できます。
そのためにも、まずは自分自身の経験の棚卸しをしてみてください。産業保健師の仕事をする際に活かせる強みなどがあれば、志望動機の内容に盛り込みましょう。
保健師の志望動機についてはこちらも参考ください。
本記事では、たくさんの保健師の皆さまの転職をサポートしてきたアポプラスが、その多くのお声をまとめ、志望動機ランキングを集めてみました。
産業保健師の志望動機を作成するステップ

「漠然とした志望動機しか思いつかない」といったときには、一段ずつステップを踏んで志望動機を考えてみるとよいでしょう。具体的には、次のような作業を順を追ってやってみることをおすすめします。
一つずつ言葉にし頭のなかを整理していくことで、面接官に響く志望動機が完成するはずです。
自己分析を行う
産業保健師への転職活動の準備として、まずは自己分析をしてみましょう。自分がやりたいことは何か、何にやりがいを感じるかなどを、言葉にして紙に書いてみてください。
次に、自分の人生を振り返り、産業保健師になった場合に活かせる経験やスキルを見つけます。医療の知識だけでなく、人に寄り添い相談に乗るカウンセリングの経験やイベントなどを企画する企画力、周囲とのコミュニケーション力なども大切です。
さらに、産業保健師の仕事に対してどのような信念で取り組みたいと考えているのかも、言葉にしてみましょう。きちんと言葉にしてみることで、自分の気持ちが明確になり、面接時の質問にも答えやすくなります。
企業リサーチをする
入社を希望する企業について、さまざまな面から徹底的にリサーチしましょう。求人情報の詳細を把握するのはもちろん、コーポレートサイトの企業理念や社長メッセージなども確認しておきます。
これにより、その企業が大切にしている価値観や方向性が見えてきます。さらに、本社や事業所の立地・事業内容・グループ会社の情報なども把握しておくとよいでしょう。
企業に関する情報はコーポレートサイトだけでなく、ニュースリリースやメディア記事にも掲載されていることがありますので、そちらも確認することをおすすめします。こうした情報をしっかり理解しておくことで、企業への理解を深めたうえで、より説得力のある受け答えができるようになります。
伝え方を工夫する
志望動機や企業に対する想いをどのように伝えるかも大切です。「貴社の企業理念に共感しました」ということだけではなく、企業理念のどういった点になぜ共感して入社したいと思ったのかを、過去の経験も踏まえながら具体的に伝えるとよいでしょう。
「貴社に入って成長したい」という表現は、一見すると前向きに感じられるかもしれませんが、産業保健師の採用においては注意が必要です。産業保健師を採用する際に企業は、産業保健師を"育成する"というよりも、"即戦力"として現場での実務を任せたいと考えているケースが多いためです。
そこで、志望動機では「前職の〇〇の経験を活かし貴社に貢献したい」といった、具体的なスキルや経験をアピールするようにしてください。そのうえで「さらに、〇〇についても学び、よりよいサポートを提供できるよう努めたい」といった成長意欲を示すと、実務への対応力と向上心の両方が伝わり、より好印象につながります。
【ケース別】効果的な産業保健師の志望動機の書き方

過去の経歴別に、効果的な志望動機の書き方について紹介します。志望動機を書く際の参考にしてください。ただし、Webサイトや記事などから内容をコピーするのは避けましょう。
コピーされた志望動機は、採用担当者にも見抜かれてしまいます。大切なのは、自分の経験や想いをもとに、自分の言葉で書くことです。
病院勤務経験がある方の場合
病院での勤務経験を活かし、産業保健師としてどのように貢献できるかを明確にしましょう。特に、病院勤務で得たスキルや患者対応を通じて感じたことを交え、「なぜ企業で働きたいと思ったのか」という転職理由に結びつけるのがポイントです。
【例文】
これまで病院で看護師として勤務し、生活習慣病などで通院される方を多く担当してきました。なかには仕事の多忙さから健康管理が後回しになり、症状が悪化している方も多く、「もっと早く支援できていれば」と感じる場面がありました。
そうした状況に直面するたびに、「もっと早い段階で健康課題に気づけていたら」「職場に健康をサポートする存在がいれば」と感じることが増え、予防の段階から従業員の健康を支える産業保健師という働き方に強く関心を持つようになりました。
また、病棟勤務のなかでは、多忙な業務や患者様との関わりから生じる精神的な負担を感じることもありました。そんな中でも、他職種と連携しながら適切に役割分担を行い、業務の優先順位を見直すことで、患者様一人ひとりに向き合う時間を確保するために工夫を重ねてきました。こうした経験は、限られた時間の中で従業員の声を丁寧にくみ取り、的確なアセスメントと支援を行う産業保健師の業務に活かせると考えています。
今後は、病院で培った観察力や生活習慣病の知識、ストレスマネジメントの視点を活かし、従業員の心身の健康維持と働きやすい職場づくりに貢献していきたいと考えています。
上記の例文のように、病院での実体験を踏まえた志望動機は、企業の採用担当者に対しても納得感を与えられます。
行政機関勤務経験のある方の場合
行政保健師や学校保健師としての勤務経験がある方は、それぞれの現場で得た知識や視点をもとに、志望動機を考えるようにしましょう。特に、「なぜ企業というフィールドで働きたいのか」「どのように貢献できるのか」を明確にすることがポイントです。
行政保健師としての経験は、幅広い年齢層の方々と接して、それぞれに合ったケアをしてきた実績につながります。その経験がどのように企業での保健活動に活かせるのかを具体的に伝えることで、説得力のある志望動機になります。
【行政保健師の経験がある場合の例文】
これまでは保健所で行政保健師として働いてきました。乳幼児から高齢者までさまざまな年代の方が健康で過ごせるよう、一人ひとりに合わせたケアを大切にできたかと思います。そのなかで、高齢になってからも健康で過ごすためには、働き盛りの世代の健康管理が重要であることを痛感しました。
そのため、産業保健師として働き盛り世代の従業員に対して健康サポートを行い、企業の健康経営にも貢献できればと考えています。地域の皆さまのお話をじっくり伺い地域全体の健康を守ってきた経験を活かし、今だけでなく将来的な予防対策までを重視していく所存です。
また、学校保健師としての経験における働く保護者への想いが、産業保健師への志望動機につながるケースもあります。現場での実体験をもとに、どのように産業保健師を志すようになったのかを言語化した参考例は、以下の通りです。
【学校保健師の経験がある場合の例文】
学校保健師として勤務するなかで、保護者の方から「職場のストレスで体調を崩している」といった話を耳にすることがありました。子どもの不調をきっかけに、保護者自身の健康課題が明らかになることも多く、働く世代の健康支援の重要性を強く実感しました。
特に、言葉にしづらい心身の不調を丁寧に引き出し、必要に応じて支援機関と連携する中で、限られた時間と情報の中でも、本質的な課題に寄り添う力を培ってきました。こうした経験は、職場でさまざまな健康課題を抱える従業員への対応は、産業保健師の役割にも直結すると感じています。
今後は企業において従業員の健康支援に携わりたいと考え、産業保健師を志望しました。これまでの相談対応や予防的保健指導で培った傾聴力とコミュニケーション力を活かし、従業員が心身ともに健康に働き続けられる職場づくりに貢献したいと考えています。
これまでの経験を踏まえ、なぜ産業保健師でも能力を発揮できるのかを志望動機に落とし込むようにしていきましょう。
未経験で産業保健師を目指す場合
看護師や保健師の資格を取得したばかりでまだ実務経験がない場合でも、学びのなかで得た知識やこれまでの経験をもとに、いかに企業で活躍したいかを伝えることが大切です。
【例文】
これまで看護師と保健師の資格を取るために学校で学び、健康管理や予防医療について多くの知識を身につけてきました。現場での勤務経験はまだありませんが、学んだ知識を企業での健康支援に活かし、健康経営に貢献していきたいと考えています。
医療に関する知識だけでなく、学生生活やアルバイトでの経験を通じて企画力やコミュニケーション力も培ってきました。従業員の皆さまが自らの健康を大切にできるような環境づくりをサポートし、保健指導や健康セミナーなどを企画・実施することで、企業全体の健康意識の向上に努めたいと思っています。
実務経験以外の部分でアピールをして、産業保健師として自分が活躍できる可能性が高いことを、理論的に面接官に伝えていくようにしてください。
産業保健師の面接で志望動機を伝える際の注意点

採用面接の場で志望動機を伝える際には、注意しておいた方がよいポイントがいくつかあります。それらについて紹介しましょう。
事前準備をおこなう
企業に関する情報を十分に集めて丁寧に分析するなど、事前の準備をしっかり行ってください。インターネット上に公開されている情報はすべて把握して、面接に臨む気持ちが大切です。
応募予定の企業だけでなく同業他社の情報も確認して、健康経営に関する考え方などを比較してみてもよいでしょう。よい点、少し改善すべき点なども見えてきて、企業のために自身がどのように貢献できるかイメージしやすくなります。
面接官に響く話し方のポイント
面接官の質問に答える際には、インターネット上にある模範回答ではなく自分の言葉で話すことを意識しましょう。面接官の心にも響きやすくなります。
また、産業保健師として働くうえで自身の経験を活かせる点があれば、それについて具体的な内容を例にあげて伝えてみてください。具体例がある方が、伝わりやすくおすすめです。
産業保健師の転職は人材紹介サービスの活用がおすすめ

産業保健師の求人情報は、行政保健師や看護師に比べると少ないかもしれません。そのような状況下で産業保健師に応募するのなら、一つひとつのチャンスを無駄にしないために、準備を万全にして臨みたいのではないでしょうか。
とはいえ、志望動機を考えるうちに、「本当にこれでいいのかわからない」「うまく言語化できない」と不安を感じてしまうケースも少なくありません。このような場合には、医療・看護業界に精通した人材紹介サービスを活用するのもひとつの方法です。
なかでも産業保健師に特化したサービスを提供している会社であれば、産業保健師の求人を多数扱っており、履歴書の添削や面接対策といった転職サポートを受けられます。
アポプラス保健師では産業保健師専門のキャリアコンサルタントが在籍し、求職者の希望や適性に合った求人の紹介はもちろん、志望動機の整理や面接準備までしっかりとサポートしてくれます。不安を感じたときはひとりで抱え込まず、「キャリアサポート 無料登録フォーム」からぜひ気軽に相談してみてください。
まとめ|産業保健師に応募するなら志望動機の内容に力を入れよう
産業保健師の志望動機には、担当者に採用のメリットを感じてもらえるような内容を書くようにしましょう。多くの応募者がいるなかで採用してもらうためには、企業の健康経営に貢献したいといった熱意やそのための経験・スキルがあると伝えることが大切です。
志望動機を作成できたら、採用担当者の視点からも内容をチェックしてみてください。的確な志望動機が思い浮かばない、どのような内容を書けばよいのかわからないといった場合には、人材紹介サービスを活用してみることもおすすめします。
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