【保健師】仕事内容・役割産業保健師に求められることとは?企業が重視するスキル・役割を解説
公開日:2024年04月24日
更新日:2025年06月25日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
「産業保健師として企業で働く際に求められることを知りたい!」
「一般的な保健師と産業保健師では、求められることが違うの......?」
「産業保健師として活躍するために必要な資格やスキルを把握したい。」
このような悩みを持つ人のために、アポプラス保健師のライターチームが疑問を解決する記事を執筆しました。
産業保健師は、企業での健康管理において重要な役割を担い、業務内容は多岐にわたります。
本記事では、産業保健師の役割や求められるスキル、産業保健師が活躍する場所などについて解説しています。保健師を目指している方や、企業での保健師業務に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- ・企業における産業保健師の役割
- ・産業保健師に求められること
- ・産業保健師の活躍の場と今後の需要
- ・産業保健師として活躍するために必要な資格・スキル
- ・産業保健師の転職は人材紹介サービスがおすすめ
- ・まとめ|産業保健師に求められるスキルや役割を把握して転職に活かそう
企業における産業保健師の役割

産業保健師は、企業において社員が心身の健康を維持しながら安全に働けるよう、支援する役割を担っています。
産業保健師の立ち位置
産業保健師は、産業医や人事担当者などと協力しながら、社員の健康をサポートしています。社員の健康診断結果を基にした健康指導や、健康診断のデータ管理を行います。
メンタルヘルス対策や、産業医に同伴し職場を見回り、職場環境を改善することも、保健師の役割です。その他、社内で健康に関しての勉強会を実施したり情報を発信したりすることで、社員の健康に対する意識を向上させ、主体的な健康管理を促す取り組みも行います。
このように、産業保健師は社員の健康を支援するさまざまな業務を行っています。
本記事では、産業保健師の役割や具体的な仕事内容について、詳しくご紹介します。
産業保健師に求められること

産業保健師は、多岐にわたる業務を担当しさまざまな人と関わるため、幅広い専門知識・スキル・コミュニケーション能力が求められます。ここでは、産業保健師に求められる役割や知識を解説します。
健康管理と労働環境のサポート
社員の健康管理と労働環境のサポートは、産業保健師が求められる主な役割です。
健康管理と労働環境のサポートに関する業務としては、以下のようなものがあります。
- 社員の健康診断(企画・準備・フォローアップ)
- 労働衛生管理(安全対策・職場環境改善)
- 健康増進プログラムの企画
そのため、疾病に関する基礎知識をはじめ、予防・早期発見に関する知識や労働安全衛生法に関する知識などが必要とされます。保健指導にもさまざまな技術が必要とされ、カウンセリング技術やアセスメント技術、コーチング技術などを統合して行っていく必要があるのです。
そして、健康増進プログラムの企画や運営を行うスキルも求められます。このように、広範な知識とスキルを用いて、社員の健康管理や労働環境の改善に携わります。
メンタルヘルスケア
社員のメンタルヘルスケアも、産業保健師が担う重要な役割の1つです。
メンタルヘルスに関する業務には、以下のようなものがあります。
- ストレスチェックの実施とフォローアップ
- メンタル不調者の早期発見と改善
- メンタルに関する社員向け勉強会の実施
- 企業内のメンタルヘルス体制の強化
これらを行うためには、メンタルヘルスに関する知識が必要です。また、社員との関係を構築するだけでなく、経営層や人事担当者との連携を取るコミュニケーション能力も求められます。
労働安全衛生法に基づく対応
産業保健師には、労働安全衛生法に基づく対応も求められます。労働安全衛生法は、1972年に制定された法律で、安衛法とも呼ばれます。
労働者の安全と健康を守り、快適な職場環境の整備を促すことが目的で制定されました。労働者を雇用する事業者は、労働安全衛生法を遵守する義務があります。
労働安全衛生法の目的を果たすために、事業者は以下のようなことを行う必要があるのです。
- 産業医や衛生管理者、責任者の選任
- 労働災害防止措置
- 安全衛生委員会の設置
- 安全や衛生についての教育
- 健康診断及びストレスチェックの実施
- リスクアセスメントの実施
- 快適な労働環境の整備
企業が、労働安全衛生法に基づいて対応する上で、産業保健師は重要な役割を担っています。
産業保健師が担う役割は、以下のようなことがあげられ、労働安全衛生法を理解したうえでの対応が求められています。
- 健康診断の実施とフォロー
- ストレスチェックの実施とフォロー
- メンタルヘルス対策
- 安全や衛生についての教育
- 産業医や人事担当者との連携
- 安全衛生委員会への参加
このように、産業保健師が産業医や人事担当者と協力しながら行う保健活動は、企業が労働安全衛生法を遵守することにも貢献しているのです。
コミュニケーション能力とコンサルティング力
産業保健師は、専門的な知識やスキルだけではなく、高いコミュニケーション能力と、コンサルティング力も求められます。ここまでにも紹介したように、保健活動を円滑に行うためには、コミュニケーション能力が必要不可欠です。
特に、以下のような場面で求められます。
- 社員との信頼関係の構築
- 経営層や人事担当者、他部署との連携
- 職場の健康文化の推進
社員の健康相談において、信頼関係を構築できていない状態では悩みを話してもらえず、的確なアドバイスが行えません。また、アドバイスの内容も受け入れてもらいにくいでしょう。
そのため、日頃から社員と良好な関係を構築しておくことが大切です。また、健康相談では、社員の話を傾聴することで悩みを引き出し、相手の状況や気持ちに寄り添ったりわかりやすい言葉で説明したりする配慮も必要です。
そして、職場の環境改善や健康文化の推進においては、経営層・人事担当者・他部署と円滑な連携が求められます。加えて、企業における健康課題を見つけ出し、具体的な解決案を提案するコンサルティング力も必要です。
このように産業保健師が保健活動を行うためには、多様な人と良好な関係を構築できるコミュニケーション能力や、コンサルティング能力が欠かせません。
産業保健師の活躍の場と今後の需要

保健師と聞くと、病院や学校などで働くことをイメージする人が多いかもしれません。しかし産業保健師は、製造業・運輸業・福祉業など、さまざまな業界の企業で求められており、活躍しています。
企業の健康経営の推進と保健師の役割
健康経営とは、社員の健康管理や健康増進への活動を「投資」と捉え、経営的な視点で戦略的に行うことです。生産性向上や、離職防止などの効果が期待されています。
健康経営は、企業の長期的な成長を見据えた計画として、近年注目を集めているのです。健康経営では、社内外への発信や運営チームの立ちあげ、課題の分析・計画・実行・評価・改善などを行います。
健康経営の取り組みにおいて、産業保健師は以下のような業務を行います。
- 社員の健康相談、メンタルヘルスケア
- 健康診断
- ストレスチェック
- 産業医の補助
- 職場環境改善
- 衛生委員会や安全衛生委員会へ参加
産業保健師は、社員にとって身近な存在であり、企業や産業医とつなぐ役割を担います。健康経営の推進にあたっても、産業保健師は重要な存在として求められています。
産業保健師のキャリアパス
産業保健師のキャリアパスは多様であり、以下のような幅広い選択肢があります。
- 1つの企業で経験を積み管理職を目指す
- 複数の企業や業界で経験を積みスキルの幅を広げる
- 起業する
また、業務に関連する資格を取得したり、経験を活かしてセミナー講師を担当したりする人もいます。このように、産業保健師にはさまざまなキャリアの選択肢が考えられるのです。
産業保健師として活躍するために必要な資格・スキル

ここでは、産業保健師として活躍するために必要な経験や資格、スキルについて紹介します。
企業が求める実務経験・専門知識
企業によって求める保健師像はさまざまで、応募条件も異なります。産業保健師は、企業で1人のみ採用されているケースが珍しくありません。そのため、想定外の状況が発生したときに備えて、幅広い知識や経験が求められる傾向があります。
看護師として、3~5年の実務経験があることを条件にしている求人もあります。保健師の業務は、予防が主ですが、社員のけがや病気に対する応急処置が必要な場面もあるためです。また、保健師としても3年以上の実務経験があると、有利に働く可能性があります。
産業保健師が行う業務には、社員の健康管理やメンタルヘルス対策、安全衛生委員会への参加などがあります。そのため、メンタルヘルスケアや労働安全衛生法などの幅広い専門知識も求められるのです。
キャリアアップに向けた学習・研修
産業保健師として活躍するためには、常に新しい情報を収集したりスキルの幅を広げたり、学び続けることが大切です。学習方法は、社外研修への参加や資格取得などが有効でしょう。
保健師向けの研修は、さまざまな団体が開催しています。たとえば「全国保健師教育機関協議会」や「日本看護協会」「日本産業保健師会」などです。
研修の内容は、基本的なことから、キャリア形成や産業保健師リーダーの養成といった内容まで、多岐にわたります。受講方法は、オフラインをはじめ、オンラインやアーカイブ配信などで受講できる研修もあります。
また、産業保健師のスキルアップに役立つ資格もあるのです。たとえば「健康経営アドバイザー」や「産業カウンセラー」などの資格を取得すると、キャリアの選択肢が広がります。
本記事では、保健師に必要な研修や便利なスキルについて解説します。
産業保健師の転職は人材紹介サービスがおすすめ

産業保健師が活躍する場所はさまざまで、幅広いキャリアの選択肢があります。産業保健師の転職には、人材紹介サービスの活用をおすすめします。アポプラス保健師は、産業保健師を目指す医療従事者専門の人材紹介サービスです。
産業保健師の転職・就職についてサポートを行っており、産業保健師の求人数は業界トップクラスです。アポプラス保健師では、求人紹介をはじめ、無料で応募書類の添削や、面接対策などのサービスを提供しています。
産業保健師としてのキャリアアップや転職をお考えの方は、「キャリアサポート 無料登録フォーム」からアポプラス保健師へお気軽にご相談ください。
まとめ|産業保健師に求められるスキルや役割を把握して転職に活かそう
産業保健師は、企業で社員が心身の健康を維持し、安全に働けるようサポートする重要な役割を担っています。さまざまな業務を担当するため、求められることも多岐にわたり、産業保健師には幅広い専門知識やスキルが必要です。
たとえば、疾病に関する基礎知識をはじめ、病気の予防・早期発見に関する知識、検査や労働安全衛生法に関する知識など広範な知識が求められます。また、保健指導にも、さまざまな技術が必要とされ、カウンセリング技術・アセスメント技術・コーチング技術などを統合して行うのです。
そして産業保健師が円滑に保健活動を行うためには、専門的な知識やスキルだけではなく、高いコミュニケーション能力とコンサルティング力が必要不可欠です。幅広い専門知識とスキルが求められる産業保健師は、製造業・運輸業・福祉業などのさまざまな業界の企業で活躍しています。
産業保健師の転職は、人材紹介サービスの活用をおすすめします。産業保健師としてのキャリアアップや転職をお考えの方は、アポプラス保健師へお気軽にご相談ください。
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