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保健師の履歴書・職務経歴書の書き方や志望動機のポイントについて

履歴書や職務経歴書はどこの求人に応募する場合も、ほぼ確実に必要となる物です。就職・転職で採用を勝ち取るためには、まず履歴書と職務経歴書の「書類審査」を突破しなければいけません。そこで、採用担当者に興味を持ってもらえる履歴書・職務経歴書を書くためにはどのような点に注意すればいいのか、作成のポイントをご紹介します。

履歴書作成のポイント

履歴書とは、応募先の企業や学校などへ「あなたがどういう人か」を伝えるための、身分証代わりとも言える大切なツールです。特に産業保健分野では1つの求人に対し多数の応募が発生します。先方も入社までのスケジュール上、応募者全員と会うことはできませんので、氏名、住所、学歴、職歴、所有資格や自己PRなどで先方にあなた自身を正しく知ってもらい、「この人に会ってみたい」と思ってもらえる事が履歴書作成のゴールになります。
履歴書用紙は市販のものをコンビニエンスストアなどで購入できますし、Web上で無償配布しているサイトもありダウンロードして利用することもできます。
どんな業界・職種でも、ほとんど同じ書式と思われている履歴書ですが、保健師の場合もそうなのでしょうか。そこで、保健師が履歴書を作成するときに注意したいポイントを見てみましょう。

看護師と保健師の違い

看護師はおもに病院に勤務し、ケガや病気の方の治療を行います。一方、保健師は企業や行政、学校法人などに勤めて、社員や地域住民、生徒などの健康管理を行う仕事です。つまり、看護師は「治療」、保健師は「予防医療」をおもに行う職種だということに注意しておきましょう。
ただし、病院に勤務する保健師もいます。このような保健師は、健康診断に関する業務や健康相談、生活習慣病予防などについての業務を行います。また、予防医療に関する業務と併せて、看護師としての働きを期待されるケースもあります。

このように、保健師と看護師は仕事内容こそ異なるものの、医療に携わるという点では同様です。しかし、履歴書を作成するときは、看護師と保健師の仕事内容を明確に意識しなければいけません。特に、看護師から保健師を目指す場合は、なぜ看護師ではなく保健師としての仕事がしたいのかということがはっきり伝わるように履歴書を作成しましょう。

志望動機のポイント

志望動機は、履歴書を書く際、多くの方が頭を悩ませるポイントでしょう。
もちろん、その企業(学校)に勤めたい理由が明確である場合は、それについて素直に書くのが一番です。しかし、誰もが人に説明できる「わかりやすい志望動機」を持っているわけではありません。そこで、志望動機をまとめるための3ステップについてご説明します。

1. 企業が求める人材や企業の特性を知る

まず、応募先がどのような人材を希望しているのかを知る必要があるでしょう。志望動機は自己アピールのひとつですから、まずは相手の求めるものを知らなければアピールのしようがありません。それと同時に、その応募先がどのような特性を持っているのかについても、企業のホームページを見たり、転職紹介会社の営業担当に質問をしたりしてリサーチします。

2. 自分の中にある企業が求める要素を見つける

応募先の求める人材がわかったら、自分の中にある経験やスキル、気持ちの中から、それに合致する要素を見つけましょう。「社員の健康相談にのってくれる人材が欲しい」と思っている「社員の平均年齢が上がりつつある企業」であれば、「病院で勤務する中で年配の方から健康相談を受けた経験がある」「自分の両親が健康に不安を抱く姿を見ていて、不安を解消してあげたいと感じた」といったことです。もちろん、「他社で同様の仕事をしていた」ということでも構いません。

3. 今後どのような活躍をしていきたいのか考える

「2」の内容だけでは、「なぜここでなければならないのか」という理由付けができていません。そこで、前向きな姿勢をアピールするためにも、今後そこで「自分の経験やスキルをどのように活かしていきたいのか」という意気込みについて考えてみましょう。

実際の志望動機欄には、まず、「どういう理由で志望したのか」を簡単に書き、その後、「2」についてふれ、最後に「3」を書いてまとめるというスタイルがおすすめです。結論がわかりやすく、すっきりした構成になります。

履歴書作成時に押さえておきたいポイント

志望動機以外の部分で、実際に履歴書を作成するときに意識しておきたいポイントについてご紹介します。どれも基本的なことですが、一つひとつ確実にクリアしていくようにしましょう。

図:履歴書

1. 文字は丁寧に読みやすく

最近はパソコンで作成した履歴書を提出することも増えてきましたが、雇用する側では手書きの履歴書で応募者の人柄を評価する傾向もまだあります。そのため、特に「パソコン作成でも可」という但し書きがない場合は、手書きの履歴書を提出するようにしましょう。
手書きの字にコンプレックスがあるという方でも、時間をかけて丁寧に書いた文字と、そうでない文字では読みやすさに大きな違いがあります。雑な字では、あなた自身がそそっかしくミスをしやすい人という印象を持たれてしまいます。また、あまり小さな文字は読みにくいものの、大きすぎても文字量が収まらないおそれがあります。全体のバランスを意識しながら丁寧に書きましょう。

2. 顔写真は明るい雰囲気で

顔写真は、髪が顔にかかっていたり、うつむき気味だったりすると、暗い印象になってしまいます。また、左右に顔が傾いているとルーズな印象を持たれてしまいかねません。まっすぐ正面を見て姿勢を正し、口元は閉じた状態で写ります。最近のスピード写真は撮り直しもできますので、はつらつとした雰囲気を感じさせる明るい写真を選びましょう。

3. 書き忘れがないようすべての項目を埋める

特に注意したいのが、捺印と日付欄です。「後で書こう」と思っていて空欄のまま提出してしまうことがないように気を付けてください。
日付は、履歴書を郵送するのであれば投函する日、面接に持っていくのであれば面接日の日付を記入しましょう。

保健師や看護師以外の資格を書いておくとプラスになることも

資格欄には、必ず保健師資格や看護師資格を書くようにしてください。それと同時に、車の普通免許なども書いておくとプラスに評価される可能性があります。駅から離れた事業所に車通勤する場合など、普通免許が役立つシーンもあるためです。ただし、あまりにたくさんの資格を有している場合、無理矢理枠内にすべてを収めようとすると、読みづらくなってしまいます。ある程度、保健師の仕事と関連性が高そうなものにしぼりましょう。

時間を置いて読み直す

書き終わった履歴書をそのまま相手先に送ったり、面接に持っていったりすることがないようにしましょう。ある程度時間を置いてから見直すと、書き終えた直後には気付かなかった「おかしな点」に気付けることがあります。わかりづらい文章になっていないかどうか、記入漏れがないか、写真はまっすぐ貼れているかといった点を最終確認してから提出しましょう。

職務経歴書作成のポイント

転職をする際は、履歴書とともに職務経歴書の提出を求められるケースが多くあります。
定型のフォーマットがある履歴書と違い、職務経歴書は決まった形式がありません。ここでは、職務経歴書とはどういう構成で作れば良いのか、また、どういった点に気を付けて作成すべきなのかについてご説明します。

職務経歴書って?

職務経歴書とは、「募集のポジションに対し、あなたの経験がどう活かせるのか」をアピールするための書類です。どの職場でどういう仕事をし、結果としてどういう実績をあげたのか。転職の際はそれまでの実績から更にステップアップしているか、そしてあなたの経験が応募先の企業にどういうメリットを与えられるのかをポイントを絞ってまとめていきます。
面接では先の履歴書、この職務経歴書をもとにして質問されることが多いので、担当者へご自身の良さがきちんと伝わるよう表題や見出しなどを見やすく工夫し、多数の応募者の中から抜きん出た存在になりましょう。

職務経歴書の構成

職務経歴書は、履歴書に比べて自由度が高いのが特徴です。フォーマットについてもさまざまありますが、ここでは一例として、下記のような形式の職務経歴書について構成をご説明します。

図:職務経歴書の構成

用紙は、A4を縦方向に使うのが一般的です。上部中央に「職務経歴書」としるし、右上に日付と氏名を書いてください。

次に、職務経歴書全体を、おおまかに2:6:2程度の3ブロックに分割します。
職務経歴書は、「経験した会社名と期間をひたすら書き連ねていく物」というイメージがあるかもしれませんが、その書き方では、全体のイメージがつかみにくくなってしまいます。
そこで、最初に経歴の要約をしるすスペースを設け、簡単にキャリアのまとめをしておきましょう。これを行うことで、その後の細かい経歴をチェックするときも、「ああ、これが要約にあったあのことだな」ということがわかりやすくなります。

実際の職務経歴は、どこの会社にいつからいつまで在籍して、どのような業務を行っていたのかということを箇条書きなどで簡潔にしるしていきます。会社の規模や担当した業務内容、成果などについてもふれましょう。

最後に、職務経歴書のまとめとして「自己PR」を書きます。実際の職務経歴の実績や経験で得られた評価・実績をアピールするとともに、その経験を活かして今後どのような活躍をしていきたいのかをまとめましょう。

職務経歴書作成時に意識しておきたいポイント

職務経歴書を作成する際、文章で実績や経歴を説明してしまうと、要点がつかみにくく、読みづらい書類になってしまいます。
職務経歴書を作成するときは、記号やカッコ、箇条書きなどを使いながら、読みやすいフォーマットを意識するようにしてください。凝りすぎずシンプルでわかりやすい形式がおすすめです。

職務経歴書は、「相手に興味を持たせる」ことが目的ですから、特に先方が求める業務に関連すると思われる事柄については、しっかり言及しておく必要があります。最初に要約を書く段階で、相手先に対して「強みになる」と思われる経歴についてアピールするようにしましょう。

なお、「履歴書は手書きがいい」といわれることもありますが、職務経歴書に関しては、パソコンで作成した物をプリントアウトすれば問題ありません。文字量が多く、枠も少ない職務経歴書は、手書きで書くと非常に読みづらいためです。ただし、フォントは読みやすいデザインや大きさのものを選びましょう。

履歴書と職務経歴書は就職の第一関門!

履歴書と職務経歴書に興味を持ってもらえなければ、面接に進むことはできないでしょう。また、直接面接に持っていく場合も、面接官は履歴書や職務経歴書の内容を元に面接を行います。
履歴書と職務経歴書は、就職へ向けた最初の一歩となる物ですから、自分の熱意とスキルをアピールして、「この人の話をもっと聞きたい」と思ってもらえる内容になることを心掛けましょう。

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