【保健師】業界情報これからは医学ではなく公衆衛生学の知見が求められる時代に!?革新的な帝京大の取り組みとは?
2016年03月09日
こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
公衆衛生学とは"社会の人々の健康を増進し、疾病の負担を軽減し、健康水準の格差を是正し、地域、国、地球レベルの健康への脅威に対処するための組織的な活動を実践・評価する学問"です。
大阪大学医学系研究科公衆衛生学教室ホームページ参照
現在は公衆衛生学を学べる大学は、大阪大学を始め北海道大学、順天堂大学などさまざまありますが、日本で初めて設立されたのは帝京大学でした。
新進の大学らしく斬新な取り組みを行っている帝京大学では、どんな取り組みが行われているのでしょうか。
公衆衛生学とは何か?帝京大学で行われた特別講義について、ご紹介します。
公衆衛生学とは?
医療によって解決できない問題を解決
現在の日本で問題となっている「生活習慣病」。
これは医療によってすべてが解決できる問題ではありません。
経済格差、食事内容、喫煙の有無など外的要因が多く、それらを除去・改善する必要性があることを学ぶのが公衆衛生学になります。
医師とは別に「公衆衛生」に関するスペシャリストが、この問題を解決していけることが、今の日本に必要ではと考えられているのです。
帝京大学の公衆衛生学
職業人の育成が目的に
公衆衛生学というと研究を目的としているものもありますが、帝京大学では職業人の育成を目的に掲げています。
さらに専門職大学院ではハーバード大学と共同で行われる教育プログラムを開発運営し、国際的に活躍できる人材を育成します。
- 統括産業医/労働衛生コンサルタント養成コース(1年)
- 臨床試験統括責任医師養成コース(1年)
- 生物統計専門家養成コース(2年/1年)
- 臨床試験看護師養成コース(2年/1年)
- 病院長・管理職養成コース(1年)
- 病院事務長養成コース(2年/1年)
- コメディカル部門管理者養成コース(2年/1年)
- 国際保健専門家養成コース(2年/1年)
- 保健行政専門家養成コース(2年/1年)
- 環境衛生専門家養成コース(2年/1年)
などのコースがあります。
帝京大学「公衆衛生学研究科」の取り組み
ハーバード特別講義を開催
2015年1月5日~26日にかけて開かれたハーバード特別講義。
ハーバード大学の教授はもちろん、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学といった銘門大学の教授陣が集結したため、
帝京大学生のみならず、東大生、タイやインドネシアから訪日する学生なども聴講しました。
疫学、生物統計学のみならず、社会行動疫学、保健行政管理学、環境産業保健学といった公衆衛生を学ぶうえで必須となる5領域を網羅する授業内容で、
海外の最新事情にも触れることができる、貴重な講義となりました。
授業では講義を聞くだけではなく、小グループに分かれてのインタラクティブな討論のなか、さまざまな立場からの意見が交わされるなど活発な学びの場となったようです。
公衆衛生学は保健師にも重要分野
公衆衛生の担い手です
保健師のみなさんはご存じのとおりですが、公衆衛生学といえば保健師にとっても重要な分野です。
公衆衛生は特定の健康問題をもつ人々だけではなく、すべての人を対象としています。
保健師にとっては働く分野によって、対象者は地域住民、会社員などになりますが、それらの人すべての健康を守ることが責務となります。
今後ますます「公衆衛生学」についてはスポットを浴びることになると思いますが、保健師のみなさんはプロの立場として公衆衛生の分野に携わっていただければと思います。
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