2016年03月15日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

産業保健師が知っておきたい、ウェルネス経営とは？そして「CWO」とは・・・？

ウェルネス経営とは、従業員の健康増進について会社をあげて取り組むことをいいます。
経済産業省が始めた「健康経営銘柄」もそのひとつで、注目を集めています。

ウェルネス経営については、産業保健師として知っておくべきことだと考えられますので、ぜひこの記事をお読みいただければと思います。

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ウェルネス経営協議会始動！

ウェルネス経営協議会は、2015年12月21日に東京都内で設立総会を行いました。
座長には文部大臣や農林水産大臣などを歴任した、日本プロスポーツ協会会長の島村宜伸氏を迎えました。
島村氏は「将来に向けて企業経営者が最も取り組まなくてはならない項目。ウェルネス経営がいかに必要かを我々の活動を通じて知ってもらいたい」との抱負を述べています。
また活動目的として次の４つを掲げています。

• 健康寿命の延伸
• ビッグデータや人工知能等を駆使した21世紀型の健康経営の導入
• 医療費負担の削減及び健康保険組合の財務内容改善
• 人財に対して積極的に健康投資を行うことによる生産性の向上

日経デジタルヘルス「ウェルネス経営協議会が始動」参照

ウェルネス経営の指導者？
CWOとは？

2015年5月18日、FiNC、日本交通、吉野家ホールディングス、リンクアンドモチベーションの４社が「ウェルネス経営」を導入することを共同で発表しました。
さらにその中で「CWO」制度についても導入すると発表したのですが、一体CWOとは何なのでしょうか。
最近会社のリーダーとして「CEO（最高経営責任者）」という言葉がよく使われるようになりましたが、CWOもその一種。
Chief Wellnes Officerの略で、最高健康責任者のことを指します。
従業員の健康を促進することは、従業員の休職や医療コストを削減し、さらにモチベーションを高めることにつながるなど、企業にとってもメリットを生み出します。
その点に着目し、COO（最高執行責任者）やCTO（最高技術責任者）と同列の立ち位置で従業員の健康について責任を負う、CWOという役職を作ることにしたのです。

「ウェルネス経営協議会」は、スマートフォンのアプリを利用した生活習慣改善、健康増進サービスなどを提供するFiNCが提唱し、ほかの３社が合意したものです。
FiNC

FiNCのCWOに就任した坂本奈央氏によると「企業にとって、ウェルネスを福利厚生と考えるならコストだが、人材育成と考えるなら投資と言える」とのこと。
この考えが浸透し、ウェルネス経営について取り組む会社が今後も増えることを期待します。

日経デジタルヘルス「ウェルネス経営、CWOを導入」参照

ウェルネス経営にCWO
産業保健師はどう関わる？

ウェルネス経営に取り組む企業は、今後増えていくと予想されます。
大企業だけではなく中小企業でも、ウェルネス経営について考えることは重要なのではないでしょうか。
ある経営者向けに制作されたテレビ番組で、従業員がマッサージを受けられるという福利厚生を取り入れている企業について紹介されていました。
その中で企業側は「マッサージを受けられる⇒従業員の健康増進、モチベーションアップ」だけではなく、新規採用者を集めるうえでのメリットにもなっていると答えていました。
ウェルネス経営に取り組むことは、社内外にとってメリットとなることに経営者が気づき、導入を試みるのは当然のことでしょう。

また、ウェルネス経営を考えるうえで「産業保健師の存在」に価値を見出す会社も増えていくのではないでしょうか。
これまでも従業員の健康のために働いてきた産業保健師は、ウェルネス経営を推し進めるうえでも、重要な役割を果たすことができるはずです。
産業保健師の方は、こういった社会の動きについても学んでおき、今後の業務に役立てていただければと思います。