【保健師】業界情報保健師ならすぐ取得可能!「第一種衛生管理者」資格の概要と申請方法を解説
公開日:2024年08月28日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師編集部です。
転職先や活躍の場を広げたい保健師の方におすすめの資格が、「衛生管理者」資格です。「衛生管理者」とは、労働条件や労働環境の改善と疾病の予防処置を担当し、事業場の衛生全般の管理をする人のことを指します。
労働安全衛生法によって「常時50人以上の労働者を使用する事業者は、その事業場専属の衛生管理者を選任しなければならない」と定められているため、衛生管理者の資格を取得しておくと就職に有利になることが期待できます。さらに、保健師の有資格者であれば、手続きするだけで試験を受けなくてもすぐに取得できるのです。
この記事では「衛生管理者」の役割や仕事内容、資格を取得するメリット、資格取得者に求められること、保健師がこの資格を取ることの強みを解説していきます。
転職先を広げたい人やアピールできる材料を増やしたい人はぜひ最後までお読みください。
目次
- ・手続きだけでOK?保健師が取得できる「第一種衛生管理者」とは
- ・保健師必見。衛生管理者の仕事とは?
- ・保健師が第一種衛生管理者資格を取得するメリット
- ・第一種衛生管理者資格をもつ保健師に求められること
- ・保健師×第一種衛生管理資格者の強み
- ・第一種衛生管理者に関するよくある質問
- ・まとめ|衛生管理者の経験は保健師としてのキャリアアップに役立つ
手続きだけでOK?保健師が取得できる「第一種衛生管理者」とは
「衛生管理者」の資格の中には、第一種衛生管理者と第二種衛生管理者があります。第二種衛生管理者は、有害業務と関連の少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場においてのみ、衛生管理者となることができますが、第一種衛生管理者はすべての業種の事業場において衛生管理者となることが可能です。
保健師は申請だけでOK
保健師の資格を既に取得している方は、最寄りの労働局に申請するだけで衛生管理者の資格を取得できます。保健師は資格の取得段階で保健衛生と労働衛生に関する講座を履修しているため、試験が免除されるのです。衛生管理者になるために必要な知識を既に有していることが証明されているため、試験を受ける必要がありません。
申請方法は、労働基準監督署や都道府県労働局へ行き、保健師免許証や本人確認証などの必要な書類を本人が提出するだけです。都道府県によって異なる場合があるため、具体的な手続きは、最寄りの労働局に問い合わせてください。
「第一種衛生管理者」資格の申請方法:- ・申請先: 労働基準監督署または都道府県労働局
- ・提出者: 原則として本人が申請を行う
- ・必要書類: 保健師免許証、本人確認書類など
- ・注意点: 手続きの詳細や提出書類は都道府県によって異なる
- ・確認方法: 最新の情報は最寄りの労働局へ問い合わせる
一般の方が受ける難易度と保健師の難易度との違い
一般の方が受験する第一種衛生管理者試験の合格率は、年度によって変動はありますが、おおむね45%前後で推移しています。かつては50%程度の年もありましたが、2016年以降はやや難化傾向といわれています。なお、第二種衛生管理者試験の合格率は50〜55%程度で、第一種よりやや高めです。
一方で、保健師国家試験の最新(令和6年=2024年)実績では、全国平均合格率が約94.6%と発表されています。年度による変動はあるものの、衛生管理者試験と比較すると格段に高く、保健師は実務経験を積んだ看護職が多く受験する点も、高い合格率を支える要因といえるでしょう。
保健師必見。衛生管理者の仕事とは?
衛生管理者とは、あらゆる職場において、労働者の健康管理や職場の環境づくりをおこなう人のことをいいます。
厚生労働省によると、衛生管理者の具体的な業務内容は、以下のとおりです。
- 健康に異常がある者の発見及び処置
- 作業環境の衛生上の調査
- 作業条件、施設等の衛生上の改善
- 労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備
- 衛生教育、健康相談その他の労働者の健康保持に関する必要な事項
- 労働者の負傷及び疾病、それによる死亡、欠勤及び移動に関する統計の作成
- その事業の労働者がおこなう作業が他の事業の労働者がおこなう作業と同一の場所において行われる場合における衛生に関し、必要な措置
- その他衛生日誌の記載等職務上の記録の整備等
- 安全衛生に関する方針の表明に関すること。
- 労働安全衛生法第28条の2第1項又は第57条の3第1項及び第2項の危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること。
- 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価及び改善に関すること
上記の労働安全衛生法第28条の2第1項又は第57条の3第1項及び第2項とは、主に化学物質による健康被害を意味します。
これらの業務は大きく次の4つにわけられます。
- 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置に関すること
- 労働者の安全又は衛生のための教育の実施に関すること
- 健康診断の実施その他の健康の保持増進のための措置に関すること
- 労働災害防止の原因の調査および再発防止対策に関すること
衛生管理者は専門家の立場から、労働衛生管理業務の年間の計画を立て、実行していきます。労働者のために作業環境を整え、作業が適正におこなわれているか、健康を害する要因がないかを調べるなど、業務内容は多岐にわたります。
保健師が第一種衛生管理者資格を取得するメリット
ここからは、保健師が第一種衛生管理者資格を取得するメリットについて解説します。具体的なメリットは以下のとおりです。
- 転職時に有利になる
- 年齢・性別問わず有利に働ける
- 管理職への昇進で役立つ
上記のメリットは、保健師のなかでも産業保健師として働く場合に役に立ちます。
転職時に有利になる
生産や製造を中心とした特定の事業所では、衛生管理者の設置が義務化されています。衛生管理者がいないと事業そのものが継続できないため、企業の多くは衛生管理者の求人を掲載することが多く、好条件の待遇も珍しくありません。
また、衛生管理者は資格の取得難易度が高い分、存在そのものが希少です。そのため、衛生管理者の資格を取得するだけでも、転職や就職で有利となるのです。
年齢・性別問わず有利に働ける
衛生管理者の資格は国家資格で更新も必要ないため、一度取得すれば年齢や性別を問わず就職口が広がります。若い世代の人はもちろん、40代、50代から手に職をつけようと転職する人にもおすすめです。前述したように衛生管理者は数が少ないため、取得しているだけで年齢や性別を問わず採用してもらえる可能性があります。
管理職への昇進で役立つ
企業によっては管理職やリーダーといった一定の役職の条件として衛生管理者の資格取得を課しているところもあります。保健師の資格があれば衛生管理者の試験は免除されるため、管理職へのキャリアアップもスムーズです。条件に含まれていなくても、同様のスキルと経験年数なら、衛生管理者資格を持っているほうが選ばれやすいでしょう。
第一種衛生管理者資格をもつ保健師に求められること
ここからは、第一種衛生管理者として働く場合に職場で求められる能力について解説します。衛生管理者は職場の衛生や健康を守る以上、業務にあたっては大きな責任が伴うものです。手に職をつけられるのは魅力ですが、労働者の健康と安全を担う重要なポジションであるため、さまざまな能力が求められます。
職場の作業環境を改善する能力
衛生管理者に求められる能力の1つが、作業環境を改善し管理する能力です。例えば、作業現場を巡回して有害物質が漏れ出ていないかチェックしたり、危険性の高い機械や化学物質の扱い方をチェックして指導と教育をおこなったりします。
とくに、製造の現場では1つの誤操作が大きな事故につながるケースも珍しくありません。衛生管理者は、職場の衛生状態と作業現場の安全性を改善・維持する必要があるのです。
なお、従業員への指導は第一種衛生管理者しかおこなえません。適切な指導力と現場状況の把握力が求められるため、第一種衛生管理者には重い責任が伴います。
労働者の健康管理を指導する能力
衛生管理者は、職場環境の改善と維持だけでなく、労働者の健康管理も担います。不調を訴える従業員に対して適切に処置を施し、原因の特定と改善措置を早急におこなわなければなりません。
そのため衛生管理者には、労働安全衛生法や健康管理に関する知識はもちろん、コミュニケーション能力、リスクを適切に把握し管理する能力、急なケガや病気が発生した際に迅速に対応する能力が求められます。
なお、有害業務をおこなう事業場の衛生管理は、第一種衛生管理者しか許可されていません。労災や健康被害は危険度の高い職場で起こりやすいため、第一種衛生管理者には労働者との定期的な交流によって健康状態を見守り続ける必要があります。
保健師×第一種衛生管理資格者の強み
ここからは、保健師の資格を持つ方が第一種衛生管理資格を取得する強みについて解説します。これから保健師としてのキャリアに幅を持たせたい方は、衛生管理者としての経験も積み、高度な専門性のある人材としての活躍を目指しましょう。
より具体的に健康管理にアプローチできる
産業保健師として衛生管理者の資格を取得して活躍すれば、より専門的な観点から健康管理にアプローチできます。産業保健師から病院保健師や学校保健師、研究職にキャリアチェンジしても衛生管理者としての経験が活かせる強みがあるため、管理職や高い役職を目指す方にはおすすめです。
また、相談者の状態を把握する能力に磨きがかかるため、特定の難しい症状やケガの早期発見につなげられます。相談者に感謝される機会が増える分、仕事へのやりがいも感じられるでしょう。
保健師の実務経験があるから即戦力として働ける
第一種衛生管理の資格は就職で有利ですが、それでも人気の求人には応募が集まりやすいため、競争になります。そのようなときに他の応募者と差をつけられるポイントが、保健師としての実務経験です。資格だけ取得している人と違って即戦力をアピールできるため、競争になった場合でも選考を有利に進められるでしょう。
第一種衛生管理者に関するよくある質問
Q1:保健師は「第一種衛生管理者」資格を試験なしで取得できますか?
はい。保健師免許を持つ方は、第一種衛生管理者資格を試験免除で申請により取得可能です。
第一種衛生管理者資格は本来、国家試験に合格する必要がありますが、保健師、医師、歯科医師など一定の国家資格保有者は、労働安全衛生法施行規則により試験免除の対象とされています。
そのため、保健師免許証や本人確認書類を用意し、労働基準監督署または都道府県労働局に申請書類を提出するだけで、「第一種衛生管理者免許証」が交付されます。実務経験は不要です。
Q2:保健師が第一種衛生管理者資格を取得するメリットはありますか?
あります。産業保健分野での活躍の幅が広がる点が最大のメリットです。
保健師は保健指導や健康管理業務が中心ですが、衛生管理者資格を併せ持つことで、労働安全衛生法に基づく「法定衛生管理者」としても活動が可能になります。
企業の産業保健部門では、「第一種衛生管理者+保健師」のダブルライセンスが評価され、採用や転職時に優遇されやすい傾向があります。特に従業員50人以上の事業場では衛生管理者選任が義務づけられており、資格保持者の需要は安定しています。
Q3:第一種衛生管理者の申請手続きは難しいですか?
難しくありません。必要書類をそろえて本人が提出すれば即日受理されるケースが多いです。
申請は、地域の労働基準監督署または都道府県労働局で行います。提出に必要なのは、保健師免許証(写し)、本人確認書類、申請書などです。
都道府県によって細部の手続きや窓口が異なるため、事前に最寄りの労働局へ確認するのがおすすめです。申請後は、審査を経て数週間以内に免許証が交付されます。
まとめ|衛生管理者の経験は保健師としてのキャリアアップに役立つ
衛生管理者は需要が高く、工場・病院・物流など一定規模以上の事業場においては設置が義務付けられています。保健師なら無試験で資格を取得できるため、キャリアの一つとして候補にあげておいてもよいでしょう。
ただし、第一種衛生管理者の資格が必要な職場は危険物を取り扱うところも多いため、職場環境の改善と労働者の健康管理には重い責任が伴います。プレッシャーのかかるポジションですが、衛生管理者としての経験は、行政保健師や研究職といった別のキャリアでも必ず活きるでしょう。
保健師は就職口が広いだけでなく、他の職業経験がキャリアアップにつながる職種です。管理職や上のポジションを目指す方なら、衛生管理者として職務に従事し、キャリアアップを目指すのもよいでしょう。
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