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【保健師】仕事内容・役割【意外と知らない】産業保健師の配置人数1名の現実!3つの問題と乗り切るポイントとは?

公開日:2024年05月29日
更新日:2025年03月24日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

「産業保健師として働きたいけれど、職場の配置人数ってどのくらいなの?」
「1人で担当する職場も多いって聞くけど、メリット・デメリットは?」
「産業保健師が1人の職場を乗り切るためのポイントやスキルを知りたい!」

このような悩みを持つ人のために、保健師転職のアポプラス保健師のライターチームが疑問を解決する記事を執筆しました。

市や町の保健所で働く「行政保健師」に比べて企業で働く「産業保健師」の数はまだ少なく、そのため産業保健師の職場環境はあまり詳しく知られていないかもしれません。保健師として企業に就職したいけれど、わからないことばかりで不安な方もいるでしょう。

最近は産業保健師を置く企業も増えてきましたが、実は配置人数が1名のケースが大半です。本記事では、たった1人の産業保健師の職場で、発生しやすい問題とそれを乗り切るポイントについて解説します。

目次

【配置人数の前に確認】産業保健師の役割

【配置人数の前に確認】産業保健師の役割

産業保健師の配置人数について解説する前に、企業における産業保健師の役割を見ていきましょう。

産業保健師には、その企業で働く従業員の健康管理をする義務があります。企業には産業医や衛生管理者なども在籍しており、彼らと協力して従業員の心身の健康を守り、改善していくことが産業保健師の役割です。

体の健康だけでなくメンタルヘルスの問題も重要で、ときには従業員の相談に乗ることもあります。健康診断の結果を確認して保健指導をおこなったり、病気になる前の予防に向けたサポートをしたりもします。 そのような活動を通して、健全な職場環境を作っていくことが目標です

産業保健師の役割について詳しく知りたい方は、以下のコラムも参考にしてください。

産業保健師とは、おもに民間企業に勤務する保健師です。従業員の健康改善・維持・促進のための活動をおこない、健康で安全な職場づくりのために活躍します。近年、注目が集まっている産業保健師の役割や具体的な仕事内容について、詳しくご紹介します。

産業保健師の配置人数は法律で決まっている?

産業保健師の配置人数は法律で決まっている?

産業医に関しては厚生労働省によって設置が義務付けられていますが、産業保健師の配置人数はとくに法律で決められていません。

産業医については、従業員数が50人以上3,000人以下の事業場の場合には1名以上選任する義務があります。従業員数が3,001人以上の規模の場合には、2名以上選任しなくてはいけません。(※令和7年3月時点)

それに対して産業保健師は、法律によって設置が義務付けられているわけではありませんが、近年、重要度は高まっているといえます。各企業は、従業員の健康管理に今まで以上に力を入れるようになっています。それに伴い、 産業医をサポートし連携しながら従業員の健康問題を支援する、産業保健師の存在感が増してきているのです

産業保健師の配置人数が1名の職場が生まれる背景

産業保健師の配置人数が1名の職場が生まれる背景

独立行政法人労働者健康安全機構が出した 「令和2年度 事業場における保健師・看護師の活動実態に関する査報告書」 を参考に、企業が雇用する保健師の数を見ていきましょう。

報告書によると、正社員や非正社員を問わず保健師または看護師を雇用している企業のうち、雇用人数が1人の企業は49.4%でした。なお、2人雇用しているのは23.7%、3人雇用は8.7%、4人雇用は6.8%、5人以上雇用は11.4%です。

次に、産業保健師または看護師の雇用人数と企業規模の関係を見てみると、従業員数300〜499人の企業の場合は68.9%が1人雇用でした。従業員数500〜999人の企業の場合でも、59.2%は1人雇用です。さらに、従業員数1,000人以上の企業でも、23.5%は1人雇用です。

このように、産業保健師の配置人数が1人の職場は多い傾向があります。 とくに従業員数1,000人未満の企業では、産業保健師が1人になる可能性が高いといえます

業種や事業場の数による傾向の差は?

「アポプラス保健師」が産業保健師として働いている方におこなったアンケートによると、勤務先の業種の49.1%が製造業でした。次に9.4%が医療・福祉業、7.5%が情報通信業と続きますが、製造業に比べると少数といえます。産業保健師の多くが、製造業の企業で働いているようです。

また、企業によっては複数の事業場を展開しているケースもありますが、このような場合には事業場ごとに産業保健師を設置する傾向があります。事業場間の連携を図るためにも企業全体を統括する産業保健師を設置することで、全従業員の健康管理を同じレベルで進められるでしょう。

産業保健師の配置人数が1名の職場におけるメリット

産業保健師の配置人数が1名の職場におけるメリット

産業保健師が1人と聞くと、不安を感じるかもしれません。しかし、配置人数が1人だからこそのメリットもあります。

同じ企業に2人以上の産業保健師が在籍している場合、お互いに意見をすり合わせながら保健師としての活動をおこなう必要があります。意見や理想が異なったり、性格的に合わなかったりする保健師と同じ職場になった場合には、仕事がしにくいかもしれません。

しかし、産業保健師が自分だけの場合、当然のことながら自分の判断で仕事を進めやすくなります 。プレッシャーや責任も大きくなりますが、自分の意見をはっきり述べたうえで全従業員の健康を守っていけるのです。これは産業保健師が1人の職場における大きなメリットであり、やりがいにもつながります。

産業保健師の配置人数1人の職場でよくある問題3選

産業保健師の配置人数1人の職場でよくある問題3選

産業保健師の配置人数が1人の職場には、デメリットもあります。よくある問題としては、次のようなものがあります。産業保健師として働く前に、問題点についても把握しておいてくだい。

業務範囲の広さに戸惑う

産業保健師の仕事内容は、多岐にわたります。全従業員の健康診断を実施したうえでデータを管理し、必要に応じて保健指導をしなくてはいけません。また、産業医をサポートし、生活習慣病やメンタルヘルスに対応した健康管理もおこないます。

一人ひとりの従業員の相談に乗ったり、社内向けの健康セミナーを企画したりすることもあります。 業務範囲は非常に広いため、慣れるまでは戸惑ってしまうかもしれません

相談相手の少なさに悩む

業務の進め方などで迷った際に、相談相手が少ない点も問題です 。産業保健師が複数人在籍している職場ならば、迷った場合には相談できます。しかし、自分しかいない状況では簡単に相談できる相手がいないのです。

ただ、職場内には産業医や衛生管理者、人事部門の健康管理の担当者などがいます。また、産業保健に関する相談を受け付けている「独立行政法人 労働者健康安全機構」もあります。迷ったときには、そのような相手に相談してみることもおすすめします。

自分の代わりがいない

自分の代わりがいない点も困ります。急に具合が悪くなったときやどうしても仕事や休まなくてはいけない用事ができたときなどに、他に仕事を任せられる人がいません。

自分の代わりがいなくても普段はとくに心配ないかもしれませんが、何か問題が起きたときに休みたくても簡単に休めないのは大変です。 もちろん、事情があれば休暇は取れますが、複数人で働く職場に比べ休みにくいと感じてしまうでしょう

産業保健師が配置人数1人の職場を乗り切るポイント

産業保健師が配置人数1人の職場を乗り切るポイント

産業保健師が1人しかいない職場であっても、問題を克服して乗り切るためのポイントがあります。それは、 すべてを自分ひとりで抱え込んで解決しようとするのではなく、困ったことがあれば周囲に相談しやすい環境を作っておくことです 。普段から話しやすい人間関係を築いておくと、いざという場合にも助かります。

とくに、就職した直後は初めての業務が多く大変かもしれません。保健師として働いていた経験があっても、迷ってしまうことがあるでしょう。しかし、慣れてくれば少しずつスムーズになります。

配置人数が1人の職場でも存在感ある産業保健師になるための3つのスキル

配置人数が1人の職場でも存在感ある産業保健師になるための3つのスキル

企業において、産業保健師の業務内容は重要性を増しているといえます。しかし産業保健師の配置人数は1人の職場が多いため、意識的に存在感を示していかなければ、保健師の存在価値埋もれてしまいがちです。

存在感のある産業保健師に必要になるのは、医療にまつわる知識だけではありません。知識はもちろん大事ですが、次のような3つのスキルも大切です。

ビジネスコミュニケーションの精度を高める

企業で働く以上、ビジネスコミュニケーションのスキルは重要です。行政機関や医療機関の保健師がこれまで働いてきた職場では、ビジネスのコミュニケーションスキルの必要性を感じなかった人もいるかもしれません。 しかし、企業の産業保健師として円滑に業務を遂行するためには、ビジネスコミュニケーションの精度を高めることが大切です

たとえば、健康維持に向けて必要な行動を説明する際は、医学的なデータを用いながらわかりやすく話してください。データが細かすぎると内容が難しくなり、本人が行動する気になれないかもしれません。端的にプレゼンし、やる気を出させることを目指しましょう。

必要に応じて、他部署と連携を取ることも大切です。他部署を含めた従業員の興味を引くようなセミナーを企画する力も、周りを巻き込むビジネスコミュニケーションのひとつです。

周囲と共有・協調できる自己管理能力を高める

すべての業務を自分ひとりで抱え込んでしまわず、周囲に仕事内容を共有し、協力して進めましょう 。「専門的な内容だから、話しても理解してもらえない」と思い込まず、自分がやっている業務の内容やその意義などを話せる環境を作ることは大切です。何か問題が発生したときに、保健師とは違う角度からアイデアをもらえるかもしれません。

また、頑張りすぎて自分自身の体調管理をなおざりにしないでください。自分が元気であってこそ、他の従業員の健康を守れます。自己管理能力を高め、リラックスできる場も用意しておきましょう。

外のコミュニティに参加・所属することもおすすめ

職場に産業保健師が1人だと、どうしても周囲に相談しづらい悩みが出てくるでしょう。業務に関する些細なことだったとしても、社内では話しにくいかもしれません。

だからこそ、外のコミュニティに参加・所属してみることもおすすめです 。産業保健師向けのセミナーなども開催されているため、一度参加してみてください。

1人の職場で悩んでいるのは、きっとあなただけではないでしょう。社外の同業者と、気軽に話せる環境は貴重です。そのつながりの中で、自社にとって効果的なアイデアが出てくることもあります。ぜひ、社外にも目を向けてみてください。

まとめ|産業保健師の配置人数1人の職場でも有意義に働こう

産業保健師はやりがいのある仕事ですが、企業内の配置人数が1人だけのケースも多い職業です。しかし、1人だからこそのメリットもあります。いろいろな業務を1人でこなさなくてはいけないため大変な面もありますが、孤立せず周囲と協調しながら進めてください。

「産業保健師は自分だけだから」と、すべてを抱え込んでしまう必要はありません。他の従業員とも話しやすい環境を、日頃から築いておきましょう。無理をしすぎず、仕事に取り組んでください。

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