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【保健師】仕事内容・役割【保健師PDCA完全ガイド】成功事例と失敗しない改善ポイント

公開日:2016年04月11日
更新日:2025年08月28日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

「日々の業務に追われ、PDCAサイクルを回すどころか、ただこなすだけで精一杯...」
「健康指導や面談で手いっぱいで、計画を立て直す余裕すらない」
「何から改善すればいいか分からず、同じやり方を繰り返してしまう」

こうした悩みを抱える保健師の方も多いのではないでしょうか。

しかし、保健師の業務においてPDCAサイクルを活用することは、業務の改善や目標達成に非常に効果的です。特に、健康管理や予防活動など、日々の業務においてPDCAを回すことで、活動の質を向上させることができます。

本記事では、以下のような質問にお答えしながら、保健師業務とPDCAサイクルの関係について解説します。

  • 保健師がPDCAサイクルを活用する理由は?
  • どんなときに保健師業務でPDCAサイクルを活用するの?
  • 保健師業務でPDCAサイクル回すポイントが知りたい!

さらに、保健師業務でPDCAサイクルを運用する際に直面しやすい悩みや、つまずきポイント、具体的な成功事例についてもご紹介します。実務に活かせる内容ですので、ぜひ参考にしてください。

目次

なぜ必要?保健師の業務にPDCAサイクルが欠かせない理由

なぜ必要?保健師の業務にPDCAサイクルが欠かせない理由

厚生労働省の「地域における保健師の保健活動に関する指針」においても、保健師業務を効果的に進めるためには PDCAサイクルを基盤とした活動が求められています。つまり、計画(Plan)から改善(Action)までを繰り返すことが、保健師活動の質の向上に直結するという考え方です。

ここでは、保健師の業務においてPDCAサイクルを意識すべき理由や、PDCAがうまく機能しない原因について解説します。

PDCAとは?

PDCAサイクルとは、業務改善や目標達成のための手順です。PDCAサイクルは以下の4つの頭文字を組み合わせています。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

このサイクルを繰り返すことで、業務の質を持続的に向上させる仕組みが成り立ちます。保健活動においても、効果的にPDCAサイクルを回すことが重要です。

具体的には、次の表のような手順で進めます

PDCAサイクル項目 手順
Plan(計画) 対象者の健康課題を把握し、支援計画を立てる
Do(実行) 計画に沿って健康教育・健康相談・フォローアップなどを実施する
Check(評価) 行動の変化や受診状況などから支援の効果を確認する
Action(改善) 評価をもとに支援計画を見直す

このサイクルを繰り返すことで、課題に適した効果的な健康対策を実施することができます。

保健師がPDCAを意識すべき理由

保健師は、対象者の健康維持・増進を目的に行動変容を支援する専門家です。そのため、保健師は対象者の健康を守るためにPDCAサイクルを意識して回して、必要に応じた計画の見直しを行うことが欠かせません。

PDCAサイクルを意識することで、業務の進行における課題を迅速に把握し、対象者の課題やニーズに応じたより効果的な保健活動に繋げることができます

PDCAが機能しない保健活動とは?

PDCAサイクルがうまく機能しない場合、4つの項目のいずれかに課題があると示唆されます。PDCAのいずれかの項目に課題や不備があると、次の段階に支障をきたし、サイクル全体が正しく回らないためです。

PDCAサイクルがうまく機能しない場合、どこかの段階に問題があり、全体の効果的な運用ができず、目標達成に向けた進展が難しくなります。

例えば、計画段階で目標が曖昧だったり、具体性に欠けると、その後の実行や評価が効果的に行えません。

評価の段階で、基準が不明確だと、活動の効果を正しく測れず、改善に繋がりません。また、改善策が不十分だと、次の計画に活かせずサイクルが途切れてしまいます。

このように、いずれかの段階で不備があると、PDCAサイクルは効果的に機能せず、保健活動の質や効果が高まりません。各段階を丁寧に実施し、PDCAを確実に回すことが、保健師業務の改善に繋がります。

出典:厚生労働省「地域における保健師の保健活動に関する指針」

失敗しない!保健師が実務でPDCAサイクルを回すポイント

失敗しない!保健師が実務でPDCAサイクルを回すポイント

ここでは、PDCAサイクルを機能させるためのポイントを紹介します。以下の点に注意して実施することで、保健活動におけるPDCAサイクルの効果的な運用に繋がります。

  • 目的を明確化する
  • 目標を具体的に設定する
  • 情報収集を徹底的に行う
  • 計画通りに進まない場合は、原因を分析し計画を修正する
  • 評価基準を明確にし、客観的に評価する
  • 評価結果をもとに改善策を実行する

これらのポイントを意識すると、PDCAサイクルがうまく回り、効果的な保健活動につながります

PDCAサイクルを定着させるためのコツと新たな展開

保健師業務にPDCAサイクルを定着させるためには、個人活動や集団を対象にする場合で異なる部分もあります。ただし、どちらにも以下の共通した5つのポイントがあります。

  • 目標を具体的に設定する
  • 客観的なデータを用いて評価・分析を実施する
  • 関係者との連携を意識する
  • 状況に応じてPDCAサイクルのスピードを調整する
  • 成功例を参考にしながら柔軟に対応する

これらのポイントを意識しながら、想定外の事態が発生したときには、臨機応変な対応が求められます。対象者や状況に合わせて柔軟に対応しましょう。

PDCAサイクルは広く活用されている手法です。しかし、近年では急激な事業環境の変化や多様化するニーズに対応するため、さらに新たな手法を組み合わせて活用する例も増えています。

例えば、「PDCAサイクルの高速化」や「OODAループ」など手法が取り入れられています。PDCAサイクルの高速化とは、短期間で実行し、速やかに改善を繰り返す手法です。

また、OODAループは「Observe(観察)」「Orient(状況判断)」「Decide(決断)」「Act(行動)」の4つの項目で構成されています。短期間での改善の繰り返しが可能なため、迅速な対応が必要とされる場面で有効です。

PDCAサイクルに加えて、これらの手法を取り入れることで、状況や環境の変化に応じて迅速に対応できるようになり、保健活動の効果をさらに高めることができます。

【実例で解説】産業保健師が成果を出したPDCA活用事例

【実例で解説】産業保健師が成果を出したPDCA活用事例

ここでは、産業保健師が業務でPDCAサイクルをどのように活用しているか、2つの成功事例をご紹介します。実際の活動事例を見ることで、産業保健師のPDCAサイクルの活用の仕方が具体的にイメージしやすくなります。

例えば、PDCAサイクルを用いた活動事例は、次表の事例1と事例2です。

PDCAの項目 事例1(メンタルヘルス対策) 事例2(生活習慣病予防)
Plan(計画) 課題分析:勤怠データや健康診断結果を分析したところ、残業時間が多く睡眠不足の社員が目立つことが判明。
目標設定:3ヶ月以内にストレスチェック平均点を5%改善し、休職者ゼロを目指す。
計画立案:ストレスチェック後の個別面談を全員対象で実施。部署の管理職向けに「部下のメンタルヘルスケア」に関する研修を導入。
課題分析:健診結果を詳細に分析したところ、BMIや血圧、血糖値などで基準値を超える従業員が一定数いることが判明。特に30〜40代男性にリスクが集中していた。
目標設定:6ヶ月以内に高リスク群の半数以上が「再検査不要」の水準に改善することを目指す。
計画立案:リスク者には個別指導を実施するとともに、全社員対象で生活習慣の予防・改善に向けた研修を企画する。
Do(実行)
  • 個別面談を通じて従業員の不安や悩みに耳を傾け、具体的な改善策を提案する。
  • 同時に管理職向け研修を実施し、声かけ方法や早期発見のポイントを共有。
  • 部署全体で「相談しやすい雰囲気づくり」を推進。
  • 産業保健師による個別カウンセリングを実施し、食事制限や運動計画を一人ひとりに合わせて提案する。
  • 社内で「生活習慣病予防セミナー」を開催し、社員に分かりやすく糖質管理や睡眠の重要性を説明。
Check(評価)
  • 3ヶ月後に再度ストレスチェックを実施した結果、平均点が5%改善し、休職者はゼロを達成。
  • 従業員アンケートでは「話を聞いてもらえて安心した」、管理職からは「部下の変化に気づけるようになった」と前向きな声が多数寄せられた。
  • 6ヶ月後の再健診にて、リスク群の60%が数値改善を達成。血圧・血糖値が基準範囲内に戻った社員も複数名いた。
  • 研修のアンケート結果では「健康意識が高まった」「無理なく続けられる」といった声が多く寄せられた。
Action(改善) 今後も定期的にストレスチェックと面談を継続する。
また、管理職向け研修を他部署にも展開することで、全社的なメンタルヘルス体制の強化を提案する。
生活習慣改善に向けた研修の成果を基に、今後は「リバウンド防止」の観点からフォローアップ研修を継続する。部署単位で「歩数チャレンジ」などの社内イベントを企画し、楽しみながら健康を維持できる仕組みづくりを提案する。

このように、産業保健師はPDCAサイクルを活用しながら、従業員の心身の健康を維持・促進できるよう活動しています。データを元に支援計画を立案し、評価、改善を繰り返すことで、効果的な保健活動が実現されています

産業保健師とは?仕事内容・年収・なり方まで徹底解説

産業保健師の業務内容、年収、なり方などを詳しく解説します。

【Q&A】保健師がPDCA運用でつまずく原因と解決策

【Q&A】保健師がPDCA運用でつまずく原因と解決策

ここでは、保健師がPDCAサイクルを運用する際に直面しやすい悩みやつまずきポイントについて解説します。

Q1.なぜPDCAがうまく回らないのですか?

PDCAサイクルがうまく回らないときは、いずれかの段階にある課題があることが原因です

例えば、明確な目標が設定されていない、現実的かつ具体的な計画を立てられていない、評価基準が曖昧などの原因が推測されます。これらの問題があると、PDCAサイクルは効果的に機能しません。

なお、以下のようにPDCAサイクルを回すための仕組みが整っていない場合も、うまく進められません。

  • 十分な情報が提供されていない
  • PDCAサイクルを活用する目的や重要性が関係者に理解されていない
  • 情報共有する手順が構築されていない
  • 必要なデータを活用する仕組みが整備されていない

このような場合は、個人の問題ではなく、仕組みが整っていないことが原因である可能性があります。

Q2.PDCAが形骸化してしまう原因は?

PDCAサイクルが形骸化してしまうと、適切に運用されず効果的な保健活動につながらない可能性があります。その原因は、以下のようなものです。

  • PDCAサイクルがルーティン化している
  • PDCAサイクルを回すこと自体が目的になっている
  • PDCAサイクルの段階のいずれかに課題がある

このような状況になると、保健活動の効率化につながらず、形式的なサイクルになってしまいます。
PDCAサイクルの4つの段階のいずれかに課題があると、形骸化する場合があります。

例えば、計画の段階で具体的な目標が設定されていないとき、評価基準が明確化されていないときに、サイクルがうまく回りません。
適切に運用するためには、目的を明確にし、意識的に各項目を実行することが大切です

Q3.PDCAが失敗したと感じたときはどうすればいい?

PDCAサイクルが失敗したと感じたとき、大切なのはサイクルを途切れさせず、失敗した原因を分析し、次回に活かしましょう。そのため、うまくいかなかった原因や問題点の把握が重要です。

これらを関係者と共有し、必要に応じて支援計画を修正し、再度PDCAサイクルを回します。失敗を活かして計画を修正すると、PDCAサイクルをより効果的に活用できます。

PDCAを活かしてキャリアアップ!「産業保健師」という選択肢も

PDCAを活かしてキャリアアップ!「産業保健師」という選択肢も

PDCAサイクルを活かして働きたいと考える方にとって、「産業保健師」は適した選択肢の1つと言えます。産業保健師は、従業員の健康管理や職場環境の改善において、PDCAサイクルを活用し、健康対策を戦略的に進める役割を担っています

具体的には、産業保健師は次のような活動を行います。

  • 課題を把握
  • 支援計画を作成
  • その後計画に沿って健康教育や健康相談
  • 職場環境の改善など

上記で行った内容について、評価と改善を繰り返し行い、従業員の健康維持・増進を図ります。

産業保健師はPDCAを活用しながら、従業員の健康管理に携わり、企業の生産性向上にも寄与できる職業です。

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産業保健師に転職するなら、プロのエージェントに相談を

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産業保健師への転職を目指す場合、転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職エージェントでは、次のようなサービスを無料で提供しているところもあります。

  • キャリアカウンセリング
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このように、転職エージェントを利用すると、転職活動全体にわたるサポートを受けられます。特に、転職に不安がある方や効率的に転職活動を進めたい方にとって、非常に役に立つサービスです。

ぜひ、転職エージェントを活用し、自分の性格や価値観、ライフスタイル、そしてキャリアパスに合った求人を見つけてください。

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PDCAサイクルを保健師の業務に役立てよう

PDCAサイクルは、業務改善や目標達成のための手法であり、保健活動においてもその活用は重要です。本記事では、保健師がどのようにPDCAサイクルを活用しているのか、具体的な活動事例を交えながら紹介しました。

PDCAを活かして働きたいと考える方にとって、産業保健師は適した選択肢の1つです。産業保健師は、従業員の健康管理や職場環境の改善を目的に、PDCAサイクルを活用し、戦略的に健康対策を進める役割を担っています。

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保健師のキャリア形成において大切なのは、「条件」だけでなく、自分のキャリアパスに合った職場環境の見極めです。アポプラス保健師は、それぞれの保健師のキャリア形成に真摯に向き合い、専門的なサポートを提供しています。

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