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【保健師】体験談産業保健師って実際どう?働き方から悩みまで53人に聞いてみました

公開日:2024年11月13日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

​​​​事業所に勤務する産業保健師には、健康診断後や休職時など、従業員からの相談を受けたりアドバイスをしたりする機会があります。従業員のヘルスサポートを担う産業保健師ですが、どのような働き方や事業所に就いているのか不明点も多くあるのではないでしょうか。

本記事では、実際に産業保健師として働いている人へのアンケートを基に、実際の働き方ややりがいなどについてまとめました。

目次

【産業保健師】アンケートの概要

【産業保健師】アンケートの概要

以下は産業保健師に関するアンケートの概要です。

調査対象:産業保健師として働いている人
回答者数:53人
雇用形態:正規職員・非正規職員は問わない
勤務年数:問わない

雇用形態や勤務年数は問わず、産業保健師として働いている人を対象としています。現場で働く人のリアルな声が多くあがっているため、今後の参考にしてください。

【産業保健師に聞いてみた】働く業種は?

Q. あなたが産業保健師として働いている企業の業種を以下のうちから一つお選びください。

【産業保健師に聞いてみた】働く業種は?

実際に産業保健師として働いている人は、どのような業種の事業所で働いているのか紹介します。もっとも働く人の割合が多い業種は49.1%の製造業です。次に多い業種は、9.4%を占める医療・福祉職です。

そのあとには、情報通信業、運輸業・郵便業、建設・土木・工業と続きますが、大きな差異は見られませんでした。アンケートの結果を踏まえて、次に産業保健師が働いている事業所の傾向についてくわしく解説していきます。

もっとも多いのは「製造業」

製造業で働いていると回答した割合は49.1%と、全体の約半数を占めています。総務省統計局が発表している「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果」によると、製造業における就業者数は1,055万人です。

全業種の中で飛び抜けて製造業の就業者数が多いことから、産業保健師が働く職場としても多くなっていると考えられます。

出典:総務省統計局「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果」

次点は「医療・福祉」

次に割合が多かった業種は、9.4%で医療・福祉業界です。1位の製造業が約49%であるため、大きく差が開いています。

総務省統計局が発表している同調査によると、製造業の次に人数が多い卸売業・小売業よりも、就業者数は医療・福祉業のほうが少ないです。

しかし、卸売業・小売業は個人事業主などが多数含まれるため、産業保健師を雇わない事業所も多いと推察されます。そのため今回のアンケートでは、医療・介護業界で働く産業保健師の数が卸売業・小売業を抜いていると考えられます。

その他は分散傾向

アンケートの結果、その他の業種で働く産業保健師の割合は分散していることがわかりました。この結果には、就業者数もかかわっていると推察されます。

総務省統計局が発表している同調査によると、製造業や医療・福祉などに比べ、他の業種は就業者数が少ない傾向です。そのため、産業保健師が働いている事業所の割合も少なくなっていると考えられます。

【産業保健師に聞いてみた】働く会社の規模は?

Q. あなたが産業保健師として働いている企業の従業員数はどのくらいですか?

【産業保健師に聞いてみた】働く会社の規模は?

産業保健師が所属している事業所の従業員数についてのアンケート結果です。もっとも多い従業員数は1,000人~4,999人の事業所で、ついで10,000人の事業所でした。

アンケートの結果から、従業員数が1,000人以上いる事業所に産業保健師が集中していることがわかりました

1,000人以上が7割を超える

独立行政法人労働者健康安全機構が発表している「令和2年度 事業場における保健師・看護師の活動実態に関する調査報告書」によると、事業所規模が大きいほど産業保健師や看護師を配属している割合が高い結果が出ています

同報告書については看護師も含まれていますが、今回のアンケート結果を考慮すると、事業所の規模が大きいほど産業保健師を雇用している傾向にあるといえます。

出典:独立行政法人労働者健康安全機構「令和2年度 事業場における保健師・看護師の活動実態に関する調査報告書」

100人から1,000人未満は約2割

従業員数が100人~1,000人未満の事業所に勤めている産業保健師の割合は、2割程度でした。また独立行政法人労働者健康安全機構が発表している同報告書によると、99人以下の事業所では従業員の数が少なくなるにつれて産業保健師・看護師の配置も減少しています

今回のアンケート結果とあわせて考えると、産業保健師を雇用している割合は、事業所規模に比例して小さくなるといえます。

【産業保健師に聞いてみた】具体的な相談内容は?

Q. 従業員からの相談内容としてはどのような内容のものが多いですか?すべて選択してください。

【産業保健師に聞いてみた】具体的な相談内容は?

実際に産業保健師は、従業員からさまざまな相談を受けます。産業保健師は健康診断の結果についての相談だけでなく、メンタルヘルスや労働環境についてなど、幅広い相談を受けなければなりません。

ここからは、産業保健師として働いている人が、実際にはどのような相談を受けているのかについてくわしく紹介します。

相談者の8割以上が健康問題やストレスなどで悩む

アンケートの結果は、ストレス・メンタルヘルスの相談が83.0%、健康問題の相談が81.1%でした。心身の健康に関する相談が全体の8割以上を占めているとわかりました。また、その他には「部下の健康管理」がありました。

さまざまな面でストレスがかかりやすい点と、職場関係の悩みの点から、心身の健康問題に関する相談が多いと推察されます。

職場での人間関係の相談は5割以上

職場での人間関係に関する相談を受けた割合は、全体の5割以上を占めました。

厚生労働省が発表している「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)の概況」によると、仕事でストレスを感じている人は82.7%です。そのうち人間関係で悩む人の割合は、29.6%と高い割合になっています

そのため今回のアンケートでも、職場の人間関係に関する相談件数が半数以上を占めたといえます。

出典:厚生労働省「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)の概況」

休職についての悩みも多い

休職に関する相談を受けた割合は、全体の5割弱を占めました。前述したとおり、職場での人間関係やストレス・メンタルヘルスに関する相談の割合は多い傾向です。

つまり、職場でのストレスなどから心身の不調に陥り、休職を考える従業員が多くいると推察されます。産業保健師の役割として、従業員のメンタルケアが重要であるとわかります。

【産業保健師に聞いてみた】産業保健師として感じるやりがいは?

Q. 産業保健師として働いていて、やりがいを感じることはありますか。また、やりがいを感じる場合、具体的にどのような点にやりがいを感じますか。すべて選択してください。

【産業保健師に聞いてみた】産業保健師として感じるやりがいは?
  1. ① 企業の従業員の健康状態の改善に貢献できる
  2. ② たくさんの人と関わりながら業務を遂行できる
  3. ③ 自分のスキルや経験を活かせる
  4. ④ 職場環境の改善に貢献できる
  5. ⑤ 予防医療を推進できる
  6. ⑥ キャリアアップできる
  7. ⑦ 感謝の言葉をもらえるなど周りから認められる
  8. ⑧ 高い報酬が得られる
  9. ⑨ 特になし
  10. ⑩ その他

産業保健師として働く中でやりがいを感じる瞬間についてアンケートを取ったところ、従業員の健康状態の改善に貢献できることにやりがいを感じる人が、もっとも多い結果となりました。その他には、「制度設計」との回答がありました。

健康面に関するサポートの結果が出ることに喜びを感じる人が多くいるとわかります。具体的にどのような内容にやりがいを感じるのか、くわしく解説します。

従業員の健康状態の改善が最多

もっとも多かったのは、従業員の健康状態が改善することにやりがいを感じる人たちで、全体の66%を占めました。産業保健師は、従業員の健康のサポートが主な業務です。

とくに、メンタル面のサポートは大変気をつかう業務でもあるため、従業員の健康が心身共に改善されると、達成感や充実感を得るという結果が出ました

多くの人とかかわり合いながら仕事ができる

多くの人とかかわりながら仕事ができることにやりがいを感じる人が、全体の約半数を占めました。

産業保健師は従業員だけでなく、産業医や労務担当者など、従業員の健康にかかわるさまざまな職種と協力して業務をおこないます。他の職種と意見交換などしながら従業員をサポートすることにやりがいを感じる人が多くいるとわかりました。

スキルや経験が活かせる

自分のスキルや経験を活かせることにやりがいを感じる人が、全体の5割弱いる結果が出ました。

産業保健師として働く以前に、病院などの保健師として働いていた人もいます。その際に得た保健師としてのスキルや経験を活かし、従業員の健康が改善される実感を得られることが、喜びややりがいにつながっていると推察されます。

アンケート結果から見られる産業保健師の働き方

アンケート結果から見られる産業保健師の働き方

産業保健師の働き方のアンケート調査では、キャリアに関する悩みがあったり、仕事とプライベートの両立ができていたりと、さまざまな意見が集まりました。

産業保健師の働き方には、どのようなプラス面とマイナス面があるのか、アンケートの結果とともに下記にまとめます。ぜひ今後の参考にしてください。

キャリアパス

Q. 今後のキャリアパスについての希望や計画があれば教えてください。

今後のキャリアパスについての希望や計画があれば教えてください。
  1. ① 現在の職務を続ける
  2. ② 産業保健師として他の企業に転職する
  3. ③ 現在の職場で昇進を目指す
  4. ④ 保健師として他の職種へ転職する
  5. ⑤ 保健師ではない職業で転職する
  6. ⑥ 特になし
  7. ⑦ その他

キャリアパスを考えたとき、アンケートでは現在の職務を続けたい人が58.5%と多数派です。しかしその一方、産業保健師として他の企業に転職を考えている人が45.3%います。

また、キャリアの展望が見えないと感じている人が32.1%おり、自分のキャリアに悩んでいる産業保健師も多くいると推察されます。そのため、現在の職務を続けたい人が多くいる一方、他の企業に転職したい人も相当数いる状況です。

その他には、「海外留学」「副業で仕事の幅を広げたい」「迷い中」がありました。

満足感

Q. 現在の職場に満足していると感じているのはどのような点ですか?すべて選択してください。

現在の職場に満足していると感じているのはどのような点ですか?すべて選択してください。
  1. ① 希望する日数・日程で休暇を取得できている
  2. ② ワークライフバランスが維持できていると感じる
  3. ③ 仕事内容が自分の適性に合っていると感じる
  4. ④ 労働時間は適切だと感じる
  5. ⑤ 仕事にやりがいを感じる
  6. ⑥ 仕事に価値や意義を感じる
  7. ⑦ 自分の考えで仕事を進めることができる
  8. ⑧ 給与は業務の内容や成果に対して相応だと感じる
  9. ⑨ 自己啓発やスキルアップを支援する制度が整っていると思う
  10. ⑩ 育児や介護を支援する制度が整っていると思う
  11. ⑪ 仕事が社会や顧客の役に立っていると感じる
  12. ⑫ 労働環境の整備・改善につながる制度が整っていると思う

産業保健師として働く中で、労働時間や休暇の取りやすさなど、労働環境に満足している人が半数以上いる結果が出ました。次点で多い項目は、仕事内容が自分の適性に合っている、やりがいを感じるなど、業務に関する満足度が高く出ています。

産業保健師として従業員の健康をサポートすることで、自分の適性に気付け、達成感や充実感を得られる人が多くいると推察されます

プライベートとの両立ができていると感じている人は、全体の52.8%を占めました。希望する日数や日程で休暇が取れ、労働時間は適切だと感じている人も約半数いる結果が出ています。

また、別の項目において、毎月の平均残業時間が10時間未満であると答えた人が半数以上いました。アンケート結果を踏まえると、産業保健師はライフワークバランスを取りやすく、プライベートも充実させやすい業種であるとわかりました

まとめ|産業保健師には他の職種では得られない達成感がある

今回のアンケートを通じ、産業保健師として働く人のリアルな状況がわかる結果が出ました。産業保健師は、ライフワークバランスが取りやすく、従業員の健康が改善されることに喜びを感じられる職種です。

その反面、キャリアアップの展望が見えづらかったり、人によっては業務量が膨大であることに悩んでいたりするなどのマイナス面もあります。

しかし、従業員の健康を改善するサポートができる産業保健師は、他の職種では得られない達成感を得られます。この記事を、ぜひ今後の参考にしてください。

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