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【保健師】業界情報産業保健師が「辛い」って本当?理由を解説

公開日:2024年09月19日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

産業保健師は、さまざまな企業で従業員の健康管理や相談対応を担う重要な存在です。とくに、人材不足や残業の増加などの課題を抱えている企業にとっては、保健師が積極的に従業員に対して健康のサポートをおこなうことが欠かせません。

しかし、産業保健師として働く中で、さまざまな要因から「辛い」と感じることもあるでしょう。今回は産業保健師が業務において辛いと感じる理由や対処法を紹介します。

現在、仕事が辛いと感じている場合は、転職を視野に入れながらできることから解決法を試していきましょう。

目次

産業保健師の概要や仕事内容

産業保健師の概要や仕事内容

ここでは、まず産業保健師の役割や仕事内容について整理します。産業保健師は保健師の数ある就業先の中でも、健康管理そのものだけでなく、働き方改革や業務効率化などのサポートを担うことが特徴です。

産業保健師の役割

産業保健師は、所属する企業の従業員が健康的に働けるようサポートする役割を担います。世の中にはさまざまな業界・業種がありますが、いずれも従業員の心身に支障をきたしていては、円滑な企業運営がおこなえません。

従業員がストレスの少ない状態で健康に働いていると、企業は新しい取り組みに着手しやすくなり、より成長しやすくなります。

そのためには、専門知識を持つ産業保健師が従業員に対してカウンセリングをおこなったり、健康改善や病気・怪我の予防のためにアプローチをおこなったりする必要があります

従業員の健康を専門知識をもってサポートする役割が、産業保健師には求められます。

産業保健師の基本的な仕事内容

産業保健師の業務内容は多岐にわたりますが、具体的には下記があげられます。

  • 健康診断
  • 従業員のカウンセリング
  • 衛生委員会や安全衛生委員会への出席
  • 従業員向けのセミナーの開催
  • 働き方改善や業務効率化のサポート等

保健師としての一般的な業務である健康診断の準備や管理だけでなく、近年は働き方の改善や業務効率化など、人事や労務の業務に近いところも担当する傾向にあります

産業保健師とほかの保健師業務の違い

産業保健師は各企業の従業員にフォーカスして怪我や病気の予防をおこないます。一方で、行政保健師は地域で暮らすあらゆる世代の人々、学校保健師は生徒や学生が対象です。

それぞれ対象である人々の怪我や病気を予防し、より健やかに過ごせるようにするという点では共通していますが、産業保健師の職場である民間企業は、よりよい商品やサービスを追求し、利益をあげることが求められるという特徴があります。

そのため産業保健師は、過重労働対策や職場の環境整備などの業務を通してより働きやすい職場を実現することで、生産性の向上を目指すといった視点をもつことも重要です。

また、産業保健師は「社員の健康管理、意欲向上、心のケア」など勤務先の企業が求めることに特化して、ピンポイントで業務をおこなうことが多くなる傾向にあります。

産業保健師としてのキャリアパス

産業保健師としてのキャリアパスはさまざまですが、下記が代表的です。

  • 1つの企業で経験を長く積む
  • 複数の業界で幅広い経験を積む
  • ある程度経験を積んだら起業する
  • 保健師としての経験を活かし、セミナーや講演会をおこなう

保健師として現場でさまざまな経験を積み、起業したり、セミナーで健康への理解を広げる活動を展開したりする人も見られます

産業保健師が辛いといわれる理由

産業保健師が辛いといわれる理由

ここでは、産業保健師の仕事が辛いといわれる4つの理由を紹介します。産業保健師としての仕事に辛さを感じている場合は、いずれかに当てはまる可能性が高いでしょう。

業務の範囲が広い

産業保健師の業務範囲は多岐にわたることから、業務量が多く辛いと感じることもあります。従業員の人数が多いにもかかわらず、ストレスチェックや上司との面談でリスクが懸念される従業員とのカウンセリングなどを1人で担う場合、範囲が広くかつ業務量が多いことから、責任が重く辛いと感じることもあるでしょう

企業文化のギャップがある

産業保健師は、所属する業界によって企業文化のギャップに遭遇することもあります。たとえば「以前働いていた企業が地域に根ざした大手で、調和や安定を重んじていたけれど、転職先がスタートアップ企業だった場合、従業員の特性が大きく異なる」というケースでは、どのようにアプローチすればよいか迷います。

企業文化のギャップも、産業保健師を悩ませる課題の一つです

精神的なプレッシャーが大きい

産業保健師は企業で1人しかいないケースも多く、従業員の健康をサポートする重要な存在であることから、プレッシャーを感じることの多い職業です。

たとえば、過労でメンタルヘルスに支障をきたしている従業員のカウンセリングをおこなう中で、必要以上に責任を強く感じるとプレッシャーから自身のメンタルヘルスにも支障をきたす可能性があります。保健師が1人しかいない企業の場合は、より「自分がなんとかしなければならない」と感じ、周囲の人に相談もできず不安を抱えこんでしまうこともあります。

その結果、心身ともに疲弊して辛いと感じる方もいるでしょう。

医療従事者が少なく孤独感がある

産業保健師が辛いと感じる要因の一つに孤独感があります。産業保健師は医療福祉分野以外の企業でも働くことから、企業内に同じ医療従事者がおらず、伝えたいことの些細なニュアンスを理解してもらえない、周囲の人と考え方が違う、とストレスを抱えることもあるでしょう

また、従業員同士が仕事で団結していたり、盛りあがったりしている様子を見て、自分が参加できないことに孤独感を覚えることもあります。

産業保健師が辛いと感じたときの対処方法

産業保健師が辛いと感じたときの対処方法

ここでは、産業保健師として働く中で辛いと感じたときに試したい4つの対処法を紹介します。辛さを感じながら働くと心身ともに疲弊してしまうため、できる限り早めに対策をうちましょう。

得意分野を見つける

保健師は業務の範囲が広いことから、マルチタスクで進める中で辛さを感じることもあります。その場合は、自分の得意分野を見つけて自信をつけるのもよいでしょう。

たとえば、カウンセリング業務が得意だと感じている場合は、他のデスクワークを「カウンセリングでどのように役立つのか」と絡めて考えてみるのがおすすめです。

保健師の数ある業務をおこなう中で、得意分野を軸に他の業務を関連づけると辛さを感じにくくなります

周囲とコミュニケーションを積極的に取る

健康診断やカウンセリングなどのタイミングでしか産業保健師と従業員が関わる機会がない企業もあります。その場合は、積極的に社内の行事に参加したり、関連する部署の従業員とコミュニケーションを取ったりすることがおすすめです。

なかなか従業員と関わる機会がない場合、企業の中で孤独感を抱き、辛さにつながることもあります。普段からさまざまな人とコミュニケーションを取ることで、社内での認知度も高まり、他の従業員と一体感を得られるでしょう

仕事とプライベートのバランスを取る

産業保健師は、1人で企業のすべての保健業務を担うケースがほとんどです。そのため、プレッシャーや業務量の多さに疲弊してしまうこともあるでしょう。その場合は、企業に対して業務量の調整を依頼したり、休日は心身ともにリフレッシュできるように工夫したりする必要があります

たとえば、企業の特性から土日に連絡が来る場合、自身が休みのときは連絡を控えてもらうよう伝えたり、休日は意識的に連絡を絶って休息をとったりするといった工夫が大切です。

転職を考えるのも一つの手

業務の負担があまりにも大きすぎたり企業風土と合わずストレスを抱えていたりする場合は、転職も一つの手です。合わない環境でストレスを抱えながら長く働くことは、自身にとっても対応する従業員にとっても好ましくありません。

しばらく頑張ってみて、それでも辛いと感じる場合は転職エージェントに一度相談してみるのもよいでしょう。

産業保健師がなるべく辛い思いをせずキャリアを築く方法

産業保健師がなるべく辛い思いをせずキャリアを築く方法

ここからは、産業保健師として無理なく働くために知っておきたい3つのポイントを紹介します。働く前にキャリアの見通しを持ち、少しずつスキルを獲得することで、着実にキャリア構築ができるでしょう。

長期的なプランを立てる

まずは保健師として長く働くための長期的なプランを考えましょう。たとえば、産業保健師として働く場合、一つの企業で長く働くのか、さまざまな業界を経験して、幅広いスキルを身につけるのかといった選択肢があります。

自身の考えと企業文化がマッチする企業で長く働きたい場合は「自分はどのような企業を求めているのか」「どのような企業が自分に合っているのか」を見定めてから転職活動をおこなうと、長く働けるでしょう。

一方で、最終的に汎用的なスキルを身につけたい場合は、できる限り多くの業界を経験する必要があります。その場合はこれまで産業保健師として働いたことがない業界への転職が必要になるでしょう。

自分が最終的に保健師としてどこを目指したいかを考えたうえで、キャリアを築いていく必要があります

スキルアップして専門性を磨く

産業保健師として活躍するには、日々の業務に淡々と取り組むだけでなく、スキルアップする意識が欠かせません。日々の業務の中で自分の反省点を洗い出したり、書籍を読んで知識をつけたりすることが大切です。

たとえば、産業保健師の業務の一つである従業員のカウンセリングを担う場合は、ただ自分の知識を提供するだけでなく、傾聴力が求められます。カウンセリングに関する資格取得を考えるのもスキルアップとして役立つでしょう

保健師ネットワークを築く

産業保健師として働く中でネットワークを築いておくことも重要です。他の業界の保健師と情報交換をおこなうことで、刺激になったり知らない知識を獲得したりできるでしょう。また、働く中で悩みが発生した場合もネットワークを築いておくことで相談できるため、ストレスを軽減して長く働けるようになります

まとめ|産業保健師はやりがいのある仕事

産業保健師は、所属する業界や企業によって辛いと感じることもあるかもしれません。しかし、転職活動をおこなう際に、自分の長期的なビジョンをイメージし、スキルアップを意識して応募先を決めることで、辛さを軽減できる可能性があります。

現在、保健師として仕事に辛さを感じている場合は、転職する際に求人を注意深くチェックする、または人に相談してから応募を考えるのも一つの手です。

アポプラス保健師では産業保健師としてよりよく働きたい方の転職活動をサポートします。無理なく働ける求人を探したい、現在よりもよい職場で働きたいと考える場合はぜひ一度ご相談ください。さまざまな求人のご提案はもちろん転職にまつわるさまざまな支援をおこないます。

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