【保健師】仕事内容・役割保健師と助産師どちらを目指すかで悩んだら...「年収や就職率もチェック」
2015年11月19日
こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
保健師と助産師は、正看護師の資格を持っている人だけが取得することのできる国家資格です。
看護師の上級資格という意味では同じですが、保健師と助産師は、仕事の内容が大きく違います。
看護師の資格をもっていて、さらに保健師か助産師の資格をとりたいと悩んでいる方、学生の方でこれから「保健師」を目指すか「助産師」を目指すかで悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
保健師と助産師の仕事の内容や就職状況などをご紹介しますので、参考にしていただければと思います。
明確な違い 1つめ
お世話する対象者が違う
保健師が保健指導などを行う対象者について、特に制限がないのに対し、助産師がお世話する対象者は、妊婦、じよく婦(褥婦:出産後間もない女性、産婦ともいう)、新生児に限られています。
お世話する対象者が違うことで、行うことが同じ保健指導だったとしても、仕事の内容が大きく違うことは想像できることと思います。
なお、保健師はあらゆる人が対象者となるといいましたが、企業に勤める産業保健師、保健所に勤める行政保健師など、働き先によって、企業で働く人々、地域に住む人々など、対象者は変わってくるということも覚えておきましょう。
明確な違い 2つめ
保健指導の内容がこんなに違う!
対象者が違うことで、活動の内容は大きく違います。
基本的に「体の健康」と「心の健康」をケアするという意味では、保健師も助産師も同じです。
しかし、具体的な内容は以下のようになります。
※保健師は、大きく分けて「産業保健師」と「行政保健師」に分かれますので、それぞれについて説明します。
・産業保健師の場合
勤め先の企業で働く人々の健康診断、診断後のフォロー。メンタルヘルスケアなど。
・行政保健師の場合
地域に住む人々の健康診断、健康相談。健康に関するセミナーの開催など。
・助産師の場合
助産。出産が始まるまでの妊婦のフォロー、出産直後のじよく婦へのメンタルフォロー。新生児の栄養指導、沐浴指導、授乳指導など。
明確な違い 3つめ
男性は、保健師にはなれるが、助産師にはなれない
保健師と助産師の3つめの大きな違いは、保健師は男性でも女性でも資格を取得できるのに対し、助産師は女性にしか取得できない資格であるということです。
助産師は、妊婦が対象であり、助産の仕事があるため、現在の日本では、男性は難しいと考えられているようです。
一方海外には、男性の助産師もいます。アメリカやイギリス、オーストラリアに存在はしていますが、圧倒的に女性のほうが多いのが現状です。
保健師と助産師
気になる年収の差は?
保健師・助産師、どちらを選ぶかで悩んだときは、年収についてもチェックしてみてはいかがでしょうか。
保健師の平均年収は528万円、助産師の平均年収は379万円といわれています。
この金額だけをみると、保健師のほうが収入が多いように思われるかもしれませんが、保健師は働き先によって違いがあります。
平均年収が500万円を超える職場もあれば、500万円以下という職場もあります。
また助産師は年齢が上がるにつれ年収もアップする傾向にあり40代の平均年収は500万円近くになるようです。
▼平均年収.jp参照
http://heikinnenshu.jp/iryou/index.html
保健師と助産師
就職の難しさは?
一般的に看護師の就職は売り手市場ですが、保健師の就職は買い手市場で就職が厳しいといわれています。
では助産師についてはどうでしょうか。
日本では少子化が問題となっていますので、助産師の就職先があるのか?不安になる方もいらっしゃるでしょう。
しかし一方で、地方には産婦人科医が不足しており、「産みたいのに産む場所が近くにない」と悩んでいる方も多いそうです。
助産師の就職先は主に産科をもつ病院や診療所、助産院になりますから地域によっては「病院が不足」している場合も考えられますが、全体的にみると助産師は不足しており、就職は比較的しやすいといえるでしょう。
▼読売新聞の医療サイト「産科医不足で危機的状況」参照
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=106934
保健師と助産師
開業の道もある
保健師や助産師として働くには「どこかに勤める」というのが一般的ですが、実は「開業」という道も可能です。
もちろん開業は簡単なことではありません。資金や人脈、経営スキルなども必要ですから、開業する前に「保健師」「助産師」としての経験を積むことも大切です。
開業のためのサポートを行っているところもありますので、ご紹介しておきます。
▼一般社団法人 日本開業保健師協会
http://www.jhna.info/
▼公益社団法人 日本助産師会
http://www.midwife.or.jp/
保健師と助産師
自分にあった仕事はどちらか!
保健師と助産師について、仕事の内容、年収、就職率などについて調べてきました。
いろいろな条件を比べると一長一短。どちらの仕事がよりよいか・・という結論はでませんでした。
保健師と助産師は、看護師資格を有する医療系の国家資格という意味では同じですが、仕事内容はまったく異なります。
つまり条件などで選ぶよりも「自分にあった仕事はどちらなのか?」という点で選ぶべきでしょう。
今回ご紹介した内容は情報のひとつとして捉え、参考程度にしていただければと思います。
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