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【保健師】業界情報目指せ!保健師資格取得〜保健師学校での勉強とは?~

公開日:2015年10月23日
更新日:2024年12月18日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

保健師としてのキャリアを目指す方の中には、そもそも保健師資格はどのように取得すればいいのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。保健師資格を取得するためには、まずは受験資格を得るために、保健師学校に通って専門的な知識や技術を学ぶ必要があります。

保健師学校に通うのは楽ではないため、よく知らないまま決めてしまうと、想定以上の負担を感じ「こんなはずではなかった」と挫折してしまう原因になりかねません。そこで本記事では、保健師資格取得までの流れや保健師学校の実情、選び方などについてわかりやすく解説をしていきます。

保健師学校や資格の取得について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

保健師学校とは?

保健師学校とは?

保健師学校とは、保健師免許を取得するための教育機関です。保健師の資格を取得するためには看護師の国家資格を持っていることが必須です。看護師免許と保健師免許を同時に取得できる大学もしくは特定の看護専門学校の場合、4年間で2つの国家資格の取得を目指します。

一方で3年制の看護専門学校や短大は、まず看護師の国家資格を取得したのち、1年制の保健師の専門学校に入学・もしくは大学に編入し保健師の国家資格の取得を目指します。

詳しくは以下の記事もご覧ください。

保健師専門学校とは?社会人から保健師になるための最短ルートを解説

保健師学校では、どのようなことを学ぶ?

保健師学校では、どのようなことを学ぶ?

実際に保健師学校ではどのようなことを学ぶのでしょうか。ここでは、保健師学校のカリキュラムや主な学習内容についてみてみましょう。

カリキュラム

2022年度からスタートした新しいカリキュラムでは、保健師教育の単位数が28単位から31単位へ増加しました。

現行の単位数は、下記のとおりです。

項目 単位数
公衆衛生看護学 16→18へ変更
保健医療福祉行政論 3→4へ変更
疫学
保健統計学
臨地実習

公衆衛生看護学が2単位、保健医療福祉行政論1単位とそれぞれ必要な単位数が増加しています。

少子高齢化や生活習慣病の増加など現代社会における健康課題に対応するために、より高度な知識やスキルを身につけられるカリキュラムになったことがわかります。

参考:全国保健師教育機関協議会「保健師助産師看護師学校要請指定規則改正により重視する公衆衛生看護学教育について」,p.2表2

主な学習内容

保健師の主な学習内容を、以下の表にまとめました。

分野 主な内容
公衆衛生看護学
  • 地域住民などが参加するコミュニティなどの健康増進や改善を目指すアプローチの基本的な考え方
  • 人々の健康行動の特性や効果的な介入方法・技術
  • 地域の人々や医療・福祉などの多職種との協働・マネジメント
保健医療福祉行政論
  • 保健・医療・介護・福祉施策の企画や評価
  • 調査で明らかになった生活環境が人々に及ぼす健康上の影響など、健康に関する社会問題を解決する政策形成過程に活かす方法
疫学 公衆衛生看護活動を展開するうえでの基盤となる、疫学調査・分析・活用方法
保健統計学 公衆衛生看護活動における統計学の基礎・情報処理技術・統計情報とその活用方法

参考:全国保健師教育機関協議会「保健師助産師看護師学校要請指定規則改正により重視する公衆衛生看護学教育について」,p.3表2を基にアポプラス保健師ライターチームにて要約

保健師はこれらの知識を活用し、地域住民の健康課題を明確にします。そして保健指導や教育を通して、地域住民の健康状態の改善や向上を目指す役割を担っています。

実習の概要

学校で理論を学んだのち、臨地実習での単位取得も必要です。現場で働く保健師の仕事をみて、理解を深めます。保健師実習で訪れる主な施設は「保健所」「医療機関」「企業」です。

実習で具体的に経験するのは、以下の通りです。

  • 健康診断や予防接種の補助
  • 妊婦健診や乳児検診の見学
  • 地域住民への健康教育の見学・実施
  • 地域における感染症対策の検討
  • 地域住民への訪問
  • 企業における保健師の役割の見学 など

保健師実習は、座学で学んだ理論と実践を結びつける貴重な機会です。実習を通して知識を深め、実際の現場を知る機会になります。

保健師国家試験対策も重要なカリキュラム

保健師国家試験対策も重要なカリキュラム

保健師の取得を目指す方にとって、「保健師の国家試験対策」も重要なカリキュラムの1つです。学校としてどのような対策をとっているのかは、学校選びの際にチェックしておくとよいでしょう。

保健師の国家試験対策について、確認したいポイントは以下の通りです。

  • 1〜2年生のころから段階的に試験対策をしているか
  • 国家試験の模擬試験を開催しているか
  • 個別指導があり、弱点の分析をしてくれるか
  • 夜間や休日も自習室を開放しているか など

保健師の国家資格は例年、90〜95%前後の合格率です。それに対し、学校としてどのくらいの合格率で推移しているのかを確認することもおすすめします。

参考:厚生労働省「国家試験合格発表」

保健師学校はイバラの道?つらかった・・の本音

保健師学校はイバラの道?つらかった・・の本音

保健師学校に通う人は、まだ社会人経験のない人から、すでに看護師として働いている人などさまざまです。年代も、20代〜40代と幅広いです。

保健師の資格取得を目指す人の中でも「保健師になるつもりはあまりないけど同時に取れるから取得する」「看護師として経験を積んでいてキャリアアップのために新たな知識がほしい」など、目的が違うケースもあります。そのため授業や実習に対する根本的な姿勢が違ったり、意見が合わなかったりなど、グループワークがつらかったという声もあるようです。

もっとも、実際の現場でもさまざまな年代の人とかかわることが多く、高いコミュニケーション能力や問題解決能力が求められます。グループメンバーとの考え方のギャップなど、人間関係の課題を乗り越えることは実際に保健師として働く前のよい経験になります。

保健師学校の選び方

保健師学校の選び方

保健師学校を選ぶ際のポイントは、下記の3つです。

  • カリキュラムの充実度
  • 保健師資格の取得率・国家試験合格率
  • 就職支援の有無

それぞれのポイントについて解説をしていきますので、保健師学校への入学を考えている方はぜひご確認ください。

カリキュラムの充実度

保健師学校を選ぶときは、カリキュラムの充実度を確認しましょう。限られた時間で効率的に学ぶには、カリキュラムが整っていることが不可欠だからです。

確認したいポイントをみてみましょう。

  • 最新の課題(感染症やメンタルヘルスなど)へ対応した授業があるか
  • 実務経験が豊富な教員がいるか
  • 保健指導の練習環境が整っているか
  • 単位取得以外に特別なカリキュラムが用意されているか など

さらに、卒業生の進路は学校の教育の質を知るひとつの指標にもなります。学校説明会やホームページでカリキュラムを確認したり、卒業生のインタビューや進路を参考にしたりなど、情報収集をしてみてください。

保健師資格の取得率・国家試験合格率

保健師資格の取得率・国家試験合格率は、学校の教育力を知る指標になります。学校別の合格率は厚生労働省が発表しているため、過去数年間の合格率を確認し、高い合格率を維持している学校を選ぶことがおすすめです。

ただし、学校の中には国家試験受験前に、独自の試験を設けている場合があります。その試験で不合格だと国家試験が受けられないケースもあります。その場合、学校全体の合格率が高くても、所定の期間で卒業・資格取得できない人の数が一定数いることになるため注意が必要です。

保健師資格の取得率や国家試験の合格率を調べるときには、直接学校に問い合わせるなどして、全体の何割が決められた期間で取得できているのかも確認しておきましょう。

就職支援の有無

保健師学校を選ぶときは、就職支援の有無を確認することがおすすめです。保健師の求人は数に限りがある場合も多く、希望の就職先が見つからない可能性があるからです。

具体的に確認したい就職支援のポイントをみてみましょう。

  • 求人情報の提供があるか
  • キャリアカウンセラーがいるか
  • OB・OGとの交流会があるか
  • 「行政機関」「学校」「企業」など主要な就職先と連携があるか など

保健師の求人は公募だけでなく紹介でおこなわれることも多く、学校側からの推薦が就職時に有利になる可能性もあります。卒業生の就職先とあわせて、どのような就職支援があるのか確認してみてください。

4年制の保健師学校で看護師・保健師同時取得も1つの方法

4年制の保健師学校で看護師・保健師同時取得も1つの方法

4年制の保健師学校では、看護師・保健師の資格が同時に取得できる可能性があります。4年間で「看護師国家試験」「保健師国家試験」を受験するのに必要なカリキュラムをこなし、同時に国家試験を受験します。

保健師は看護師の資格取得が必須なため、同時に受験した場合でも看護師の国家資格を取得できないと保健師として就業することはできません。また大学によっては、成績を基に「保健師」の専門教育を受けられる人を制限している場合もあります。

4年制の保健師学校に入学したからといって、必ず保健師の受験資格が得られるわけではないため注意が必要です。

働きながら保健師資格を取得することも可能?

働きながら保健師資格を取得することも可能?

すでに看護師の資格を持っている場合は、最短1年、一般的には1〜2年程度で保健師資格を取得することが可能です。

どのタイプの学校を選択したとしても学校に通い、実習をこなさなければなりません。一般的に保健師学校は全日制のため、常勤で仕事をしながら通うことは難しいです

楽な道ではありませんが、社会人から保健師になる方法について詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

通信教育で保健師になれるってホント!?働きながら取得できるかも解説

まとめ|保健師資格を取得するために、自分にあった学校を選択しよう

保健師資格を取得するには、看護師資格を取得したうえで保健師の国家資格に合格する必要があります。学校選びの際は、カリキュラムや国家資格の合格率を比べ、自分に合う学習環境が整っているところを選びましょう。

保健師資格取得後、保健師としてのキャリアチェンジを希望している方は、アポプラス保健師を利用して転職を検討しましょう。専任のコンサルタントが求人の提案や面接対策、入社後支援などを一貫してサポートするため、転職経験が少ない方でも安心して転職活動を進められます。検討段階でも伴走が可能なので、ぜひ早い段階でお気軽にご相談ください。

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