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【看護師】過去の記事一覧気になる産業看護の世界、産業看護職ってどんな仕事?

2015年09月28日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。

「産業看護」という言葉は、あまり聞きなれないものと感じる方もいらっしゃるでしょう。産業とは、事業所において社会的な分業として行われる経済活動のこと。看護とは、傷病人などの手当てをしたり世話をしたりすること。つまり、言葉の意味としては、「事業所などで行う看護のこと」になります。

日本産業衛生学会-産業看護部会-では、産業看護の新定義を以下のように定めています。
"産業看護とは、事業者が労働者と協力して、産業保健の目的を自主的に達成できるように、事業者、労働者の双方に対して、看護の理念に基づいて、組織的に行う、個人・集団・組織への健康支援活動である"つまり、産業看護は事業者側、労働者側どちらか一方だけではなく、双方の協力が大切だということです。
▼日本産業衛生学会「産業看護の新定義」参照
http://sangyo-kango.org/wp/?page_id=23

では産業看護に関わる仕事をする、産業看護職とはどんな仕事なのでしょうか。具体的に仕事の内容、産業看護師・産業保健師の役割についてご紹介します。

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産業看護職の仕事は
事業所と労働者のかけ橋

産業看護師・産業保健師が行う「産業看護職」の仕事内容については、以下のようなものがあります。
・社内で発生した病気や怪我の手当て
・企業内での健康診断
・健康診断の結果を元にしたサポート
・労働環境のモニタリング
・企業で働く人のメンタルサポート
・健康相談室での相談やアドバイス
・社内向けの健康維持に関するセミナーなど
事業所側は労働者が適切な職場環境で、労働者が健全に働けるよう努めなくてはいけませんから、健康診断を行ったり労働環境を改善したりする必要があります。
一方労働者側もみずから健康管理を行い、事業者とともに労働環境を見直し現場の声を伝えていく必要があります。その間に立ち潤滑油の役割を果たすのも、産業看護職の仕事のひとつといえます。

社会問題と産業看護
メンタルサポート重視の企業が増えています

産業看護職の仕事についてお話ししましたが、そのなかでも最近特に重要視されている仕事があります。それが「企業で働く人のメンタルサポート」。
厚生労働省によると、うつ病の発生が原因で休職している人は現在20万人以上にのぼるとのこと。この数字をみただけでも、メンタルサポート、つまりメンタルヘルスケアの重要性を痛感できることでしょう。

国としてもメンタルヘルス対策として、さまざまな施策をとっています。発端は昭和59年2月に初めて「過労自殺労災認定」がおりたこと。そこで昭和60年度よりメンタルヘルスケア研修などが行われるようになりました。昭和63年からは労働安全衛生法の改正が始まり、平成に入るとストレスについての調査研究なども開始。平成20年には各都道府県にメンタルヘルス対策支援センターを設置するなど、さまざまな支援や対策を行ってきました。平成24年になると職場のパワーハラスメントやいじめの問題にも着手、平成26年にメンタルヘルス支援対策事業などこれまでの3事業を一元化し、産業保健活動総合支援事業を開始しました。

平成27年度12月施行
メンタルヘルスチェックと産業看護

国のさまざまなメンタルヘルス対策の一番新しいものに、「ストレスチェック制度」があります。これは、平成26年6月に「労働安全衛生法の一部を改正する法律」が公布されたことから始まり、平成27年4月に「ストレスチェック制度」に関する
省令・告示・指針が行われました。

ストレスチェック制度は、平成27年12月1日より施行されたばかりの制度です。
具体的には「職業性ストレス簡易調査票」に基づき労働者がみずからチェック。この内容は事業所が把握するためのものではなく、現在のところ産業医・産業保健師などに管理がまかされています。ストレスチェックの結果は労働者本人に直接通知。状況に応じて労働者の相談に個別に応じる、もしくは労働者の同意を得たうえで事業所に通知し改善策をとっていきます。
またストレスチェックの結果は職場ごとに集団的分析を行い、職場環境改善のために役立てることになっています。
このメンタルヘルスについても産業看護職の大事な仕事のひとつとなっていくことでしょう。

産業看護の世界は楽?
病院やクリニックとの違いを理解し、メリット・デメリットを知ることも大切です

産業看護の世界に興味をもち、産業看護師・産業保健師への道を進もうと考えている方も多いことでしょう。
企業で働く人というイメージだけを考えると、土日祝日の休みや、夜勤・残業が少ないことなどの条件面はメリットといえます。
一方で産業看護の仕事は、企業内における看護(病気や怪我の手当て)だけではなく、健康診断や健康相談、そして最も重視されている"メンタルヘルスケア"などすべてを指していて、条件面だけでは比較できないデメリットもあるかもしれません。

産業看護の世界を目指す理由は、「看護師をしていたが、予防医療に興味をもち保健師を目指したいと思った」「行政保健師として働いていたが、企業で働くことを希望し産業保健師を目指そうと思った」「看護師の仕事が条件的に厳しく、休みがしっかりとれる産業看護師を目指したい」など、さまざまでしょう。しかし産業看護の幅広い意味、また最も重要視されている役割を知らないまま転職をしたとしても、「思っていた職場と違う」という結果になりかねません。
看護師・保健師から産業看護師・産業保健師への転職を考えている人は、勤務状況などのメリットのみを考えるのではなく、産業看護がどんな世界なのかを十分理解し、自分が働く場所として向いているのかどうかも、じっくり考えていただければと思います。

産業看護は重要な仕事
今後ますます必要性が高まります

産業看護について、産業看護職の仕事について、お話ししてきました。
一般の看護職とは仕事内容が大きく違うことをご理解いただけたでしょうか。看護の世界から産業看護の世界へ移ろうとすると、最初は戸惑うことも多いかもしれません。しかしメンタルヘルスケアなど、産業看護職も一般の看護職同様大切な仕事です。
今後の仕事のひとつとして一般の看護職、産業看護職、どちらに携わっていくのかは、看護師・保健師のみなさん自身が考えていく必要があるのではと思います。

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