【保健師】インタビュー【インタビュー】紹介予定派遣で産業保健師へ転職!行政保健師や看護師からの転職で働き方はどう変わる?
公開日:2024年11月21日
こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
産業保健師としての働き方に興味があるけれど、どのような働き方なのか、他の保健師や看護師とどのように業務内容が異なるのか想像がつかない...という方もいるでしょう。
そういった方々へ向けて、今回は看護師として臨床現場で働いた後、保健師資格を取得して行政保健師、産業保健師としてキャリアを積んだ現役の産業保健師さんにお話を伺いました。
転職をする中で感じた理想とする働き方や実際に取り組んだことに加え、転職を成功させる重要なポイントについても解説をしていきます。
保健師への転職を考えている人や今の働き方に悩んでいる人は、ぜひ今後のキャリアの参考にしてください。
目次
- ・働く世代の支援がしたい!行政保健師から産業保健師へ転職
- ・紹介予定派遣での就業がいい結果につながった
- ・看護師から保健師への転職では求められる役割が大きく変化
- ・コーディネーターによる手厚い支援で疑問や苦手を解消できた
- ・まとめ|転職活動で悩んだらプロの転職サポートを受けてみよう
産業保健師 Sさん
【今回ご協力いただいた産業保健師さん】
- 産業保健師 Sさん
看護師免許を取得後、一般病棟で看護師として約4年勤務。保健師免許取得のため1年間学校に行き保健師免許を取得した後、行政保健師へ転職し約4年勤務。その後転居のため再度転職し、現在所属する企業の健康管理室で産業保健師として勤務している。
働く世代の支援がしたい!行政保健師から産業保健師へ転職
まず、これまでのご経歴について教えてください。
- Sさん
看護学校を卒業後、地元の総合病院に就職して一般病棟で働いていました。入院病棟での勤務だったので、日勤や夜勤の勤務はもちろん、慢性期から急性期の患者さんへの対応まで広く携わりました。その後1年間学校に通って保健師資格を取得し、行政保健師として自治体の保健センターで約4年間働きました。主に成人の方を対象にがん検診などの健康増進業務、介護予防などをおこなっていました。
家庭の事情により引っ越しが必要になったタイミングで、行政保健師の仕事を退職し、現在は企業に就職して産業保健師として働いています。主な業務内容は、健康診断の実施や健康相談への対応です。過重労働が疑われる方の面談などもおこなっています。
今回、産業保健師への転職を考えた理由は何だったのでしょうか?
- Sさん
病棟で看護師として働く中で、これまでの生活習慣の積み重ねが将来的な病気につながったり、治療の効果に影響したりすることに気付いたのがきっかけです。なぜ産業保健師になったかというと、働く世代を身近でサポートしたかったからです。働く世代は社会や企業で一定の役割を担っていて、一番大変な世代です。一方で、エネルギーがあって将来性もある。自分自身働き続けることに大変さを感じていたので、みんなが長く元気に働ける社会になればいいなと思っていました。
実際に産業保健師として働いて、その希望は叶いましたか?
- Sさん
はい。産業保健師は個別支援で継続的に一人の方とかかわれるので、その点でやりがいを感じています。看護師の場合、退院後に患者さんとお会いできるのは再入院のときくらいです。行政保健師の仕事でも、対象者さんにお会いするのは年に1回ほどになります。
会える機会が限られているぶん、「必ずこれをいわなければ、やらなければ」と思ってしまい、伝え方も強くなってしまうことがありました。ただ私自身は、そのような支援の形をしたかったわけではありません。相手のペースやタイミングを大事にしながら、対象者さんとかかわっていきたいと思っていました。
産業保健の現場の場合、「今日はダメでも来月も会える可能性はある」「来週もアプローチの余地がある」というように、何度も同じ方にお会いできます。これは企業に所属している医療職ならではだなと感じています。また、対象者さんのペースを大事にしながらかかわることも実現できていて、働くのが楽しいです。
産業保健師になった今、目標にしていることはありますか?
- Sさん
最終的に目指しているのは、「頑張らなくても健康になれる」状態です。最近、「健康」は努力ありきのもの、個人の責任という風潮を感じます。働く環境など、いろいろな理由で健康を損なうような行動をせざるを得ない方も中にはいるんですよね。その人自身が努力しなくても健康を維持できるような支援を担っていきたいなと思っています。
そのために、産業保健師という"相談しやすい専門職"として働く方々の身近な存在でいたいです。
紹介予定派遣での就業がいい結果につながった
今回、紹介予定派遣※という形で産業保健師にご転職されたそうですね。最初から正社員で働く場合と比較して、よかった点はありましたか?
- Sさん
正社員として働く前に、派遣で企業のことを知ることができたのはありがたかったです。派遣期間中もアポプラス保健師さんが面談を設けてくれたので、疑問や困りごとを相談の中で解消でき、安心して働けました。
「一人で頑張っているのではない」と思えて、とても心強かったです。
また、正社員での就職の場合は2〜3回面接を受けるのが一般的だと思います。
紹介予定派遣の面接は、私の場合には1回のみだったので、正社員の採用面接よりも最初のハードルは低かったのかなと感じています。
※紹介予定派遣...直接雇用を前提に、派遣先の企業で派遣スタッフとして就業する働き方。派遣期間終了後に、双方の合意があれば直接雇用となる。
看護師から保健師への転職では求められる役割が大きく変化
看護師から保健師への転職についても教えてください。保健師に転身して、働き方は変わりましたか?
- Sさん
はい、大きく変わりました。一番驚いたのは、1年後や半年後までシフトを先に組むので、プライベートの予定が立てやすいことです。看護師だと、シフトが決まるのはその前月です。半年後に予定があっても、実際に希望通り休めるかはわかりません。それまでドキドキしながら過ごすことも多かったです。ただ、平日に休みが取れたり、5日間連続で働くことが少ないという点ではよさもありました。
行政保健師は基本的に土日が休みなうえ、1年間の予定が4月頭にほぼわかります。年末などの予定を立てやすくなったのは、とてもありがたいです。
行政保健師として働く中で、看護師とのギャップを感じたことがあれば教えてください。
- Sさん
「すべての方々が私たち(保健師)を必要としてるわけではない」という点です。病院で看護師が対応するのは、疾患のある方がほとんどです。そのため、常に何かしらの役割を求められているのを感じていました。
行政保健師だと、そもそも私たちを必要としていない方も対象になります。支援制度の適応や介入の必要性があるかを見極めて対応する必要があるのです。「なぜ声をかけているのか」「なぜ対応が必要なのか」を、前提からしっかりと説明して理解いただく必要があります。そこに最初は大きなギャップを感じました。
コーディネーターによる手厚い支援で疑問や苦手を解消できた
産業保健師の転職先を選ぶ際、どのようなことを大事にしていましたか?
- Sさん
「職場の雰囲気」「企業の方針が自分のやりたいことと一致しているか、共感できるか」という点を基準にしていました。加えて、続けやすい環境なのか、きちんと休みが取れるのかも重要だと考えていました。
基準を満たす企業かどうかは、どのようにして見極めたのでしょう?
- Sさん
アポプラス保健師さんを通して現場で働く人のリアルな感想を教えてもらったりしていました。とくに看護師から保健師への転職では、多くの求人の中から自分で必要な情報を見つけて選ぶことが難しいと感じていたのです。なるべくさまざまな方面から情報を集めるため、公式ホームページや口コミサイトを確認していました。それに加え産業保健の分野においては、健康経営関係の調査票に対してどのように回答しているのかなども見ていました。
希望する企業に採用されるために意識していたことはありますか?
- Sさん
一般の社会人としても通用する人材だと認めてもらうことです。産業保健師は医療職としてだけではなく、企業の一員として求められる人になる必要があります。そのため、専門知識に加えて、社会の流れやビジネスの考え方などを勉強していました。実際に保健指導などをする際、知識やコミュニケーション力は、ひとつの支援技術になると考えています。知識を持ちながらも丁寧な接し方ができるような人たちに自分も近づいて、少ない採用人数の中から選ばれる人になりたいと思っていました。
選考する人が大切にしている部分に焦点を合わせたうえで、専門職としてできることを提供するというスタンスでいれば、企業が雇いたい人物になれると考えています。
アポプラス保健師を利用したきっかけを教えてください。
- Sさん
最初に登録したのは、看護師から保健師へ転職するときです。
看護師を辞めて保健師学校に入ったころ、知り合いのつてで一人の保健師さんに会って話を聞く機会をいただいたんです。その方は、転職活動を経て、次の春から産業保健分野に就業される予定でした。転職について聞くと、「いろいろなサービスの中で、ここのコーディネーターさんが一番よかったよ」とアポプラス保健師さんをすすめられました。そのときにはじめて登録したんです。
そのときは別のルートで行政保健師の仕事が決まったのですが、アポプラス保健師のコーディネーターさんがとてもいい方だったのをずっと覚えていました。次に転職を考えるときもぜひ担当してほしいと思っていたので、二度目の転職を考えたタイミングで連絡しました。
アポプラス保健師のコーディネーターには、どのようなことを相談していましたか?
- Sさん
転職についてのさまざまなことです。企業選びから応募書類の作り方、面接練習まで、手取り足取りで丁寧に教えてもらいました。まずは面談で、職場選びについて相談しました。産業保健師の働き方や給与相場、福利厚生などを十分に理解できていなかったので、基本的なことやプロ目線でのチェックポイントを教えてもらいました。希望のキャリアプランや働き方にあった職場がどうか、その場で率直な意見をもらえたのもよかった点だと感じています。
応募書類の作成では、読みやすさの重要性や印象がよくなるポイント、改善点などを細かく教えてもらいました。もしかしたら、一般のサイトでは書類選考で落ちていたところもあったかと感じています。そこを、アポプラス保健師さんがプッシュをしてくれて書類に通ったのではないかと思っています。
そして書類が通ったあとは、面接対策です。面接経験数が少なかったので、最初はそれだけで緊張していました。コーディネーターさんを相手にした質疑応答の練習は、面接に慣れるのに本当に役に立ったと感じています。
他とは違うなと思ったのが、未経験者にも丁寧に対応してくれることです。自分が考えていることと、求人内容のすり合わせをしてくれて、一人で選んでいるだけでは気付けない部分も含めてサポートしてもらえました。
理想の転職ができて今は不満はないと思いますが、今後についてどう考えていますか?
- Sさん
就職したから終わりではなく、自分のやりたいことや将来の働き方を考える目線はこれからも持ち続けたいです。アポプラス保健師の研修などに参加して他の保健師と話をすると、他の企業の求人や転職などに対してアンテナを張っている方ばかりでした。企業によって、やっていることやできることがまったく違うため、将来のことを考え続けて自分に合う求人が出た際にはつかめるようにしておきたいと思っています。
今後利用するとしたら、アポプラス保健師に何か要望はありますか?
- Sさん
ライバルの情報を知る機会があるといいです。どのような人たちがどのように頑張っているか、自分以外の保健師の情報が知りたいです。他にも、重要な情報であるため難しいとは思いますが、求人情報が気軽に見られるといいなと感じています。
- アポプラス保健師
いただいたご要望はコーディネーターのサポートでフォローしていきます。よりよいサービスを提供できるように、これからも日々改善していきますので、引き続きよろしくお願いします。
これから転職を検討している人、転職中の方へのメッセージをお願いします。
- Sさん
転職活動の中では、心が折れる場面も多くあると思います。
でも、すべてが次へつながると思って、諦めずに前向きに頑張ってほしいです。一回面接を受ければひとつその企業を知れたことになりますし、そこでしか会えない人と話せたことはよい経験になります。面接での失敗を反省する時間は必要ですが、すべてを悪く捉えず、「一つの経験」として自分のものにできるといいと思います。
社会にはいろいろな企業があって、さまざまな人事の方がいます。面接で落ちても「企業や人事の方の求める条件にたまたま合わなかっただけ」と考えてください。
そして必要なところは改善しつつも、前向きに考えて、転職活動を続けてほしいです。
まとめ|転職活動で悩んだらプロの転職サポートを受けてみよう
産業保健師として転職するにあたり、医療職としてだけではなく、企業の一員として求められる人材にならなければなりません。
今回のお話からも、書類対策や面接はもちろん企業で働く方々を支援するにあたって、業務に求められる専門性やビジネスの考え方などのさまざまな知識を身につけて転職活動に臨まれたのがわかります。
企業で働く方々に対して理解を深めるのはもちろん、転職活動では自己PRや面接対策、求人探しなど多くのことを考えなくてはなりません。何から始めればいいか、求人をどのように選べばいいか、不安な点が少しでもあれば、ぜひアポプラス保健師へご相談ください。
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