【保健師】求人・転職情報産業保健師の面接はここが違う!企業面接でよく聞かれる質問と逆質問例
公開日:2023年08月25日
更新日:2025年06月25日

こんにちは、保健師転職のアポプラス保健師ライターチームです。
「面接対策をしたいけれど、産業保健師の場合は何が違うの?」
「企業の面接に慣れていないから、どんな質問がされるのか不安......」
「面接官に『この人と一緒に働きたい』と思ってもらうためにはどうすればいいの?」
このような不安や疑問を抱える方のために、アポプラス保健師のライターチームが疑問を解消するための記事を執筆しました。
産業保健師への転職を考えている方にとって、採用試験の面接ではどのような質問をされるのか、どのように答えると良い印象を与えられるのか、不安を感じる場面も多いのではないでしょうか。
本記事では、企業が求めている産業保健師の人物像や面接で聞かれやすい質問、さらに高評価を得やすい逆質問についてご紹介します。
産業保健師の採用試験を受ける際の参考にしてください。
目次
- ・産業保健師の面接と保健師の面接の違い
- ・企業が産業保健師に求める人物像とは
- ・産業保健師の面接の逆質問で差がつくポイント
- ・産業保健師の面接でよくある質問とその意図
- ・産業保健師の面接で採用されやすい逆質問例
- ・産業保健師の面接での注意点
- ・産業保健師の面接では、質問への回答だけでなく逆質問も重要
産業保健師の面接と保健師の面接の違い

一口に「保健師」といっても、行政機関などで働くか一般企業で働くかによって業務の内容や対象とする人が大きく異なります。
一般企業で働く産業保健師の場合、主な業務は従業員の健康管理です。面接の際には保健師としての経験の他、生活習慣病の予防やメンタルヘルス対策に関する専門知識やスキルが問われるのが特徴です。
それに対し、たとえば行政保健師の場合は乳幼児から高齢者までと幅広い世代が対象になります。そのため面接においても、地域全体への関わり方や福祉的な視点が重視されるのが特徴です。
産業保健師とは主な業務内容が違うため、面接の際に重視されるポイントも異なります。産業保健師を目指すのであれば、企業での健康支援に対して自分がどう貢献できるのかを面接でしっかり伝えることが大切です。
企業が産業保健師に求める人物像とは

採用試験は、応募者のみならず採用する側の企業にとっても重要です。自社の従業員の健康管理を任せ、さらに生産性を上げて業績を向上させるためにも、できるだけ優秀な人を採用したいと考えています。
面接を受ける前に、企業がどのような人物を採用したいと思っているのかを知っておいてください。企業は産業保健師に対して、次のような人物像を求めています。
企業の健康課題に対応できる専門性
従業員が心身ともに健康な状態で仕事に打ち込めるようサポートすることが、産業保健師の大切な業務です。たとえば、若年層が多い職場であればメンタルヘルス、中高年層が多ければ生活習慣病の予防など、従業員の年代や職場環境に合わせた健康支援が必要です。そのため、産業保健師は企業の健康課題を見つけてしっかり対応していかなければなりません。
企業は、専門的な知識やスキルを持ってさまざまな健康課題にきちんと対応できる産業保健師を求めています。従業員の年齢層などによっても主要な健康課題は多少異なるため、その点も踏まえた専門性や問題解決力をアピールするとよいでしょう。
従業員との信頼関係を築けるコミュニケーション能力
従業員の保健指導をしたりさまざまな相談に乗るうえで、大切になるのは従業員との信頼関係です。従業員の気持ちに寄り添っていろいろなアドバイスをするには、コミュニケーション能力の高い産業保健師のほうがスムーズにできるでしょう。そのため、面接では「以前こんな相談を受けて、このように対応した」という具体的なエピソードがあると説得力が増します。
企業は、自社の従業員と無理なく信頼関係を築けるコミュニケーション能力を持った産業保健師を求めています。企業の業績向上を目指すためにも、経営者の目線から全体を見て健康管理することも大事です。
職場の雰囲気や文化に適応できる柔軟性
企業によって、職場の雰囲気や文化は違います。業種や社風、従業員の年齢層などにより社内の雰囲気は大きく異なるため、産業保健師もその雰囲気にあった人物であることが求められます。
保健師としての知識やスキルは優秀であっても、企業との相性があまりよくないと判断されると採用は難しいかもしれません。職場の雰囲気や文化にうまく適応できるような柔軟性が大切です。
ただし、長く勤めるためには自分自身が自然に溶け込めるような職場であることも重要なため、無理に適応しようせず、ストレスなく働けそうな企業を探しましょう。
産業保健師の面接の逆質問で差がつくポイント

産業保健師の面接では、面接官から「何か質問はありませんか?」と逆質問を受けるケースもあります。これは、採用を決める前に応募者の疑問を解消しておく目的もありますが、応募者の人物像をより深く知るためといった理由もあります。
このときの対応の仕方で面接官の印象が変わり、他の応募者と差をつけられるかもしれません。事前に情報収集を十分に行い、その企業に対して高い関心を持っていることが伝わるような逆質問をするとよいでしょう。
産業保健師の面接でよくある質問とその意図

産業保健師の面接では、定番とされる質問がいくつかあります。具体的にどのような内容の質問が多いのか、面接官はどのような意図を持ってその質問をしているのかなどを紹介しましょう。意図を理解しておくことで、面接官の心に響く答えを導きやすくなります。
志望動機に関する質問
面接でほぼ必ず聞かれる質問は、志望動機です。企業にとっても、自社の方針に合った産業保健師を探すために重視している質問になります。採用する以上、長く勤めてもらえる人物でなくてはいけません。それを見極めるためにも、「なぜうちの会社の産業保健師になりたいと思っているのか」を確認し、熱意や自社に合っているかを見ているのです。
どの企業にも当てはまるような答え方ではなく、「他社ではなくて、この企業だからこそ働きたい」と思いが伝わるような具体的な答えができるとよいでしょう。
保健師の志望動機について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
本記事では、保健師の方が転職時に知っておきたい志望動機の書き方や実際に活用できる例文、面接で伝える際のポイントを紹介します。
これまでの経験やスキルに関する質問
これまでどのような経験をしてきたか、それらの経験によりどういったスキルを身につけたかについても質問されます。自己紹介も含めて、簡潔に答えられるようにしておきましょう。
保健師としての経験だけでなく、アルバイトなどでアピールしたい経験やスキルがあれば、それについて話しても構いません。新卒や第二新卒で、保健師や看護師としての経験があまりない場合にも、それまで頑張ってきたことがあれば伝えてください。
職場での対応力やコミュニケーション能力に関する質問
職場内の課題に柔軟に対応できるか、幅広い年代の従業員と信頼関係を築けるコミュニケーション能力を持っているかなども確認されます。具体的には、過去の経験に基づいた具体的な対応事例や、これまでのコミュニケーションの取り方に関する質問がされるでしょう。
質問への回答を通して、課題解決能力や対人スキルがチェックされます。長所・短所も含め、これまでの自分の経験を踏まえて回答するようにしてください。
企業文化や価値観への適応性に関する質問
各企業には大切にしている独自の文化や価値観があり、採用担当者もそれに馴染める産業保健師に来てもらいたいと考えています。入社した場合、無理なく適応できそうかも聞かれるはずです。企業の想いや経営方針などは、事前に確認しておくことをおすすめします。
逆質問をする目的を押さえる
面接官から「質問はありますか?」と逆質問をされる場合もあります。逆質問の目的なども押さえたうえで答えることが大切です。
この際に、企業に対して熱意を持って情報収集しており、入社意欲が高いことが伝われば、面接官に好印象を残せます。「御社で働きたい」という想いをしっかりと伝えましょう。また、入社後のことで不明点があれば、実際の状況を確認するためにも質問してください。
逆質問によって企業が求める人物像を具体的に把握することで、自身がその人物像に近いことをアピールしやすくなります。この時間を有意義に使ってしっかり伝えてください。
逆質問で聞かないほうがよいこと
逆質問は自分をアピールできる重要な時間ですが、聞かないほうがよいこともいくつかあります。たとえば、給与や福利厚生など待遇面の確認は、避けたほうがよいでしょう。また、ホームページなどで調べればわかることを聞いてはいけません。「何も調べず、特に熱意もないまま採用試験を受けに来ている」と思われてしまいます。
その他、ネガティブな印象を与えるような質問は避けたほうが無難です。どのようなことを聞くか、事前にある程度検討しておきましょう。
産業保健師の面接で採用されやすい逆質問例

産業保健師の面接では、意欲や企業への関心の高さをアピールするために逆質問が重要です。実際に働くことをイメージして、具体的な内容を面接官に質問してみてください。
職場の雰囲気や業務内容
職場の雰囲気や具体的な業務内容などを質問することで、入社後のイメージをより明確にすることができます。たとえば、下記のように質問をしてみましょう。
【逆質問例】
- 現在の職場の雰囲気や従業員の健康への関心について、差し支えなければ教えていただけますでしょうか?
- 入社した場合、具体的にどのような業務を担当することになりますか?
企業の「健康経営」へのスタンスを確認する質問は、単に情報を得るだけでなく、自分の実績やスキルをアピールする絶好のきっかけになります。たとえば「健康診断は実施しているが、再検査や生活習慣病対策までは手が回っていない」といった回答を得た場合には、「前職では再検査対象者に対し個別指導を行い、受診率を〇%にまで向上させた実績があります」と具体的に伝えることで、自分がその職場でどう貢献できるかを示せます。
また、前任者の業務内容を尋ねることで、実際に求められる業務範囲を把握し、自分の"プラスアルファ"を提案することも可能です。たとえば「メンタル不調者対応はほとんど実施していなかった」という情報が得られた場合には、「前職ではストレスチェック後のフォロー面談に注力し、メンタル不調の早期発見と対応を進めていました」といった形で、ニーズに沿ったスキルをアピールできます。
このように逆質問は、企業の状況を知る手段であると同時に、自分の強みを企業ニーズにマッチさせて伝える場としても有効です。
前職で行っていた業務があればそれについても質問し、もし現在はやっていないのであれば自分ができることをアピールしてもよいでしょう。
チームや他の保健師のつながり
企業内の健康管理チームの体制や、人事部門・関係部署との連携について質問することで、チームとして成果を出す視点を持っていることがアピールできます。具体的に、以下のような質問をしてみてください。
【逆質問例】
- 産業医や他の産業保健スタッフとの連携はどのように行われていますか?
- 他の保健師との交流や定期的な情報交換などの機会はありますか?
産業医や他の産業保健スタッフとの連携に関する質問は、自分がその職場でどのようにチームの一員として機能できるかを見極めるうえで重要です。
たとえば「産業医との連携は年に数回で、主に健康診断後の対応に限られています」といった回答を得た場合には、「前職では週1回の定例ミーティングで産業医と対応方針を共有していました」と具体的な取り組みを伝えることで、体制強化への貢献意欲を示すことができます。
また、他の保健師との交流についても「基本的に1人体制で、接点はあまりない」といった回答に対して、「前職では保健師間で月1回の事例共有会を実施し、支援の質を高める工夫をしていました」と伝えることで、孤立を避けながらチームでより良い支援体制を築こうとする姿勢をアピールできます。
産業保健師は各部署との連携が強く求められるポジションであるため、チーム全体で健康問題に取り組んでいける意欲があることを伝えましょう。
研修制度について
産業保健師として専門知識をさらに向上させるために、企業として研修制度などを設けているか確認しておきましょう。以下のような形で質問をしてみてください。
【逆質問例】
- 産業保健師として専門知識の向上をするために、研修制度や教育プログラムなどはありますか?
- 社外のセミナーや学会への参加に対する支援はありますか?
研修制度や教育プログラムについての質問は、自らのスキルアップ意欲を示すと同時に、企業側の育成方針を探るために有効です。仮に「特に決まった研修制度はありませんが、業務に必要な知識は個々に習得しています」といった回答があった場合には、「前職では年2回の外部研修やeラーニングを通じて、産業保健に関する最新知識を継続的に学んでいました。制度があれば積極的に活用したいです」と伝えることで、主体的に学び続ける姿勢をアピールできます。
また、社外セミナーや学会への参加について尋ねることで、組織としての学びへのスタンスや情報収集への積極性も見極められます。「費用補助はありませんが、参加は自由です」といった企業に対しても、「以前は産業保健関連の学会に年1〜2回参加し、社内で得た知見を勉強会などで共有していました」と述べることで、自律的な学びを組織に還元できる人材であることを印象づけることができます。
産業保健師として成長し、企業に貢献するために、どのような制度が利用できるかなどを積極的に聞いてみてください。面接官から意欲を感じてもらえるチャンスです。
キャリアプランについて
自身のキャリアプランを明確にしたうえで、企業としてのキャリアパスが用意されているのかなど質問してみてください。企業が産業保健師にどのような役割や成長を期待しているのかを具体的に知ることができます。
【逆質問例】
- 産業保健師として、〇年後にはどのような役割を担っていることが期待されていますか?
- 従業員の健康づくりに関して、新たにチャレンジしたいと考えている取り組みなどはありますか?
企業側に産業保健師としてどのような役割を期待しているかを尋ねることで、自身の成長イメージやキャリアビジョンと企業ニーズとのすり合わせが可能になります。また、「今後取り組みたい施策」についての質問は、その企業が健康経営においてどのような課題意識や展望を持っているかを知る手がかりになります。
たとえば、面接官から「今後はメンタルヘルス対策を強化していきたい」という回答があった場合、自身のこれまでの経験に基づき「前職ではストレスチェック後のフォロー面談を担当していました。今後は早期発見・対応の仕組みづくりにも携わりたいと考えています」といった形で、企業の方向性と自分のスキルを結びつけてアピールできます。
自分のキャリアビジョンと企業の方向性が合っているかを確認するとともに、長期的な視点から企業に貢献する姿勢を伝えられる質問です。
産業保健師として働くイメージが具体的にできたら、次は実際に求人情報をみてみましょう。希望に合う企業や職場を知ることで面接対策の精度アップにもつながります。
まずは、無料登録して、あなたに合った最新求人をチェックしてみませんか。
産業保健師の面接での注意点

産業保健師の採用面接を受ける際には、次のようなポイントに注意して対応することが大切です。行政保健師などとは質問内容や求められる人物像が異なるため、その点を理解して面接に臨むようにしましょう。
「企業のニーズ」と「自分のスキル」を結びつける回答を意識する
産業保健師が果たすべき役割は、企業の業種や従業員の年齢層、職場環境などによって異なります。そのため、企業が産業保健師に何を求めているのかという「ニーズ」を的確に捉え、それに対して「自分のスキルや経験をどう活かせるのか」を具体的に伝えることで、より説得力のあるアピールができます。
どの企業にも同じような回答では、説得力のないものになってしまいます。企業の業種や従業員の構成、健康課題の傾向などを事前に詳しく調べ、それに応じた具体的な経験や強味を結びつけて話すようにしてください。
医療職の視点だけで語らない
産業保健師を目指している方は、看護師として病院勤務も経験しているケースが多いのではないでしょうか。この場合、医療職として目の前の患者さまの病気や健康と向き合っていたと思います。
しかし、産業保健師の場合は、医療職の視点からだけでは語れない業務もあります。企業全体の健康と安全をサポートする立場のため、ときには職場環境に対する対策も必要になるのです。「職場環境の安全に対してどのように働きかけるか」「再発防止策をどう提案するか」などの視点も忘れないようにしましょう。
コミュニケーション力をアピール
産業保健師の大切な業務の一つは、従業員の身近な相談相手として話を聞くことです。一人ひとりに寄り添って困りごとを解決していくためには、産業保健師自身のコミュニケーション力も重要なのです。
面接時には、「話しやすさ」や「人と信頼関係を築くことが得意」といった点についてもアピールしましょう。具体的なエピソードがあれば、面接官の心に残って評価されやすくなります。
産業保健師の面接では、質問への回答だけでなく逆質問も重要
産業保健師の採用面接では、面接官から質問をされるだけでなく、逆質問を促されるケースもよくあります。それらにどう対応するかによって、面接官の印象が変わってくるでしょう。
重要なポイントは、面接を受ける前に企業の情報収集を丁寧に行っておくことです。企業がどのような人物を求めているかなどを考え、熱意や意欲を感じてもらえるような逆質問で上手に自己アピールをしてください。
面接が不安で緊張する方も多いでしょう。そのような場合には、産業保健師専門の人材紹介サービスを利用して求人情報を探すことをおすすめします。
アポプラス保健師は、保健師の転職・就職をサポートする転職エージェントサービスです。求人紹介をはじめ、履歴書や職務経歴書といった応募書類の添削や面接対策など、転職におけるアドバイスやサポートを受けられます。「キャリアサポート 無料登録フォーム」からアポプラス保健師のサービスに登録して、自信を持って面接に臨めるように準備をしていきましょう。
保健師専門の転職サポート!31年の実績!
転職サポートに登録(無料)【新着】お役立ちブログ
- 2025年08月28日 【30代で産業保健師に】未経験からでも目指せる?転職を成功に導く準備とポイント
- 2025年08月28日 保健師の転職はいつがベストな時期?行政・産業保健師のタイミングの違いと成功のコツ
- 2025年08月28日 【保健師PDCA完全ガイド】成功事例と失敗しない改善ポイント
- 2025年08月28日 【体験談あり】看護師から保健師への転職完全ガイド|年収・やりがい・働き方のリアル
- 2025年08月18日 【研修レポート】明日から使える!"つながり"と実践力が育つシャイン研修とは|アポプラス保健師